カテゴリ:├音楽( 24 )
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進撃の二人セゾン

どこでどうしてリンクを踏んだのか、欅坂46「二人セゾン」という曲の公式MVをたまたま見て、たまげた。なんという完成度。素晴らしい。曲も歌唱もいいんだろうけどなんと言っても、ビデオとして、いい。

神々しい感じのイントロが終わると、笑顔で軽快な「ゼンゼン前世から」っぽい歌が始まり、やがて騎士団みたいな制服が出てきて、後半、少しずつ上昇の予兆があって、肘と手首をカクカクしながら階段を昇り、いっせいに腕を振り上げ空を指差す。そこから突然始まる、狂気を孕んだ目でぐるぐる腕を振り回す激しいダンス。なんだこのプログレっぽい展開。笑顔なし。シュゴゴゴゴーッと音が聞こえてきそうな波動砲のスローモーション、逆光で跳ね上がるシルエット。軍隊みたいな整列行進。逆光で切なく宙に何かを求める指先の重なり。

この、厨二心を鷲掴みにする勇ましさのイメージは、何か見覚えがあると思ってるうちに、気付いた。制服といい、隊列といい、指先といい、これは『進撃の巨人』そのものだ。あの、背をがくんと丸めて後ろに手を振り上げるかたちは、立体機動のポーズだ。もしかしたら会議で「進撃の巨人のビジュアル、ちょっと意識してみようか」くらい言ってるのかも知れない。そうではなく、たまたま似たのかもしれない。どっちであろうが、とにかく素晴らしい。

◆◆

その、ぐるぐるダンスパートの歌詞がですね、「花のない桜を見上げたときは、満開の日を想像してみろ」というもので、これがまた痺れる。若い人、子供とか生徒とか部下とかを、桜の樹に例えている。「あんたはなんでいっつもいっつもそんなに愚図なのっ」と叱るんじゃなくて、「満開の日の君はきっと素晴らしいよ」と背中を押してあげよう、という話だ。

そして、よりビデオに引きつけて言えば、桜の樹とはメンバーひとりひとりを指すのだろう。ほら、そうして四季は巡り光が重なり折々の色を経て、いま、君たちは、こんなにも力強く咲き誇ってるじゃないか、と。その中学生を見たときに、秋元康は、その少女が勇ましいダンスを踊るところを、想像したんだと。それがありありと想像できたからこそ、欅坂46はできたんだと。想像しなきゃ夢は掴めないんだよと。

いやあ、オレは秋元康なんていう人間は全く好きじゃないが、それでも、いいものは称えたい。この重層的なメタ構造、つくづくよくできている。「セーラー服を脱がさないで」から21年、こんなものを作るとは人生わからないものだ。オレはとうとう、平手友梨奈という名前まで覚えてしまった。

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by nobiox | 2017-06-23 16:24 | ├音楽 |
スガシカオ「アイタイ」
たったららー たーららら タッタララー
あなたいがい だーれーー ヒトーりーーー

「ヒトーりーーー」ってとこがスガ節ですね。SMAP の「セロリ」の

ターラタッタ タッタッタッタタ ターターター
セーロリッが スッキッダッタリ スール ヨッネー

の「スール ヨッネー」と同じだ。と書いてから調べて驚いた。
SMAP の「セロリ」は作詞作曲山崎まさよしだった。えーっ、そうなの?
ずっとスガシカオだと思い込んでたよ。
スガシカオは「夜空ノムコウ」の作詞だった。
まあいいや。「アイタイ」はこの先がもっと凄い。

たったら たったったー たったた たったた たった・ たー


こころに チョクセッツー キスでき たーヒト なーんて イナーイ





「キスできたヒトなんていない」の部分はメロディとしては
「たーらー たーらー たーらー らー」
なんだから、普通ならここに載せるのは7文字だろう。例えば
「キースー でーきー まーせー んー」
というように。そこに
「キスできたヒトなんていない」
と、13文字を詰め込む。
詰め込むなら詰め込むで、凡人の発想では
「キスデキタ ヒトー なーんて イナーイ」でしょう。しかしスガさんは
「キスでき」と「たーヒト」で分けるんですねー。
いやあ、森高千里には書けない歌詞だわ。
しかしこの歌に森高千里の「ストレス」の影響を感じるのはオレだけか。
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by nobiox | 2013-04-03 19:48 | ├音楽 |
ALABAMA SHAKES
ゲーテと並ぶ名言の宝庫、ブライアン・イーノはかつて、ニューウェーブ(いや、パンクだったかも)をどう思うかと聞かれてこう答えた。「これはビートルズを聴いた時にも思ったことなんだけど、あれは何かの始まりではないんだよ。あれはあれで、あそこで終わりなんだ」

「Rough Trade が強力プッシュする期待のニューカマー、ALABAMA SHAKES」というのを今日 J Wave で聴いて、思い出した。たしかにイーノさんの言う通りだ。
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by nobiox | 2013-01-31 16:58 | ├音楽 |
志磨遼平によるパティ・スミスインタビュー覚え書き
「あなたはいい声をしている。ポエトリー・リーディングに向いている」
「えーーーっ!? そんなそんなそんなボクなんか。とんでもないっす。
 ボクは人と違う変な声なんで、歌い始めたときもいっつもそれがむっちゃコンプレックスでー」
「それなら私だってそうだった。たぶんボブ・ディランもそうだったんじゃないか」
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by nobiox | 2013-01-21 14:35 | ├音楽 |
森高千里を聴くとなぜ泣けてくるのか
後記:下の方に「森高の歌詞はビートルズの影響が大」ということを書いたけど、それ関連で大事なことを書き忘れてました。ビートルズの歌詞には「ポールが物語を作り、ジョンがそこに哲学的深みをまぶす」みたいな役割分担があって、それでいうと森高は完全にポール寄りです。例えば「青い海」「I LOVE YOU」なんかに顕著。で、ですねえ、みなさんビートルズの「When I'm sixty-four」という、詞曲ともポール節炸裂の超名曲をご存知でしょうか。友人の吉田君は「あんなのロックじゃねえ」と言ってましたがそれはともかく、僕がおじいさんになっても、君はバレンタイン・カードをくれるかな、君だって歳をとるんだぜ、という歌詞で、つまり、かの有名な「 私がオバさんになっても」は、「When I'm sixty for」の、パクリではないけど、なんて言うんですかねえ、返歌というか、変奏というか、リスペクトというか、なぞりというか、設定いただきの歌なのです。ググりやすいように並べて書いておきます。「When I'm sixty-four 私がオバさんになっても」。後記終わり。

◆◆

「森高千里が好きなの? はあ? マジ? なんで?」と真剣にバカにされたことが、2度か3度ある。いずれも、説明することができなかった。うちひとりは、当時つき合っていた8つ年下の彼女だった。同じ女でも例えばレディーガガとかシェリルクロウとか、あるいは大黒摩季とかプリプリならいいけど、つかわかるけど、ミニスカートでお尻振って男に媚び売るしか脳のないミーハーバカアイドルを好きってナニソレ気持ち悪い、しかもムカつくことにちょっとスタイルよくて、ほんのちょびっと美人じゃん、ああゆうのが好きなの? ダサッ、と、そういうことが言いたかったのだな彼女は。今にしてようやくわかった。

「ヘッドスライディングは遅いのか」を読めば、僕がいかに説明好きの人間か、わかっていただけるはずだ。説明好きの人間にとって、自分の気持ちを説明できないというのはかなり悔しい。今日、いま、改めて語ってみたい。

森高千里は歌謡曲ではないし、ニューミュージックでも演歌でもロックでもフォークでもない。作曲能力がほとんどないにもかかわらず、森高千里はたった一人で「森高千里」という名前の音楽ジャンルを作った。お手本はいない。こんにちに至るまで、フォロワーもいない。空前絶後の存在だ。

◆◆

森高千里は 1969年、大阪に生まれ、熊本県熊本市で育ち、17歳で「第1回ポカリスエット・イメージガールコンテスト」グランプリを受賞し上京した。18歳で東宝映画『あいつに恋して』のヒロインを務め、主題歌「NEW SEASON」を歌って歌手デビュー。この映画は大塚製薬がスポンサーについた「ポカリスエットムービーキャラバン第1回作品」である。

当初は女優・タレント活動と両立して歌手活動を行っていたが、1987年9月7日の渋谷LIVE INNでの初ライブをきっかけに徐々に歌手活動に重きを置くようになる。とWikipediaに書いてある。

森高千里は売るのがむずかしいタレントだったと思う。ビキニを着せてグラビアアイドルとして売るには愛嬌も胸も足りない。かと言ってファッションモデルで行くにはいまひとつ女に嫌われそうなバブルな風貌。70年代だったら麻丘めぐみみたいな歌謡曲歌手になってたと思うけど、この当時は歌謡曲というジャンル自体、演歌を除いて死滅していた。

この人はスカウトされて芸能界に入ったわけではない。「イメージガールコンテスト」に応募したんだからつまり、芸能界に入りたかったわけだ。ところが入ってみるとどうしていいのか、何がやりたいのかわからない。このあたり、美大に入ったはいいが何を描けばいいのかわからなくて苦しんだ、という辛い過去がある僕が思い入れを持つところです。で、ファーストアルバムはこんな感じ。

c0070938_2575924.jpgNEW SEASON (1987年7月25日)
1. 涙グッバイ
2. 夢の終り
3. 林檎酒のルール
4. オーティスレディングに乾杯
5. WAYS
6. ピリオド(アルバム・ヴァージョン)
7. あの日のフォトグラフ
8. ミス・レディ
9. ニュー・シーズン(ロング・ヴァージョン)

まあ基本的に「女ロッカー」という路線だ。ファーストシングルが「NEW SEASON」で、ファーストアルバムが「NEW SEASON」。セカンドシングルは1987年10月25日発売「オーヴァーヒート・ナイト」。『OVERHEAT. NIGHT』 セルフライナーノートでは「これのプロモビデオを今見ると、私のやる気のなさというか、やらされてる感が残念で、申し訳ない」みたいなことを笑って語っておられる。「オーヴァーヒート・ナイト」はいま聴いても名曲だと思うが、「クラブカフェでダンシン」という歌詞で始まる、まあ本当に、バカバカしい歌だ。この曲が入ったセカンドアルバムは当然「オーヴァーヒート・ナイト」というタイトルになる予定だった、はずだ。しかし。転機が訪れる。



セカンドアルバムのレコーディング中、スタッフから「歌詞書いてみれば?」と言われたんだそうだ。スタッフって誰だよ。そのスタッフには国民栄誉賞を与えるべきだ。それで苦しみながらも無理矢理書き上げたのが「ミーハー」。いつもの斉藤英夫のメロディに彼女の詞、彼女の歌が乗って、それを聴いたスタッフは誰もが戦慄を覚えた(想像)。あるいは天啓を得た。もうね、これだ、と。この娘はコレで売ろうと。二枚目じゃなくて二枚目半で行こうと。コレ行けまっせ、と。もうオーティスレディングとかどうでもええわと。バカバカしさのベクトルがちゃうで、と。斯くして88年3月に発売されたセカンドアルバムは「オーヴァーヒート・ナイト」ではなく、「ミーハー」と名付けられた(「ミーハー」なのか「ザ・ミーハー」なのか判然としない)。

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「ミーハー」はすべてを変えた。写真は左がオリジナルの「オーヴァーヒート・ナイト」プロモビデオ、右が89年のツアーでの「オーヴァーヒート・ナイト」。ミニスカにハイヒールなのは共通だが、黒づくめでエナメルタイトスカートのハードな女ロッカー路線から、フリフリピンクリボンにフリフリスカートのミーハーバカアイドルに変貌を遂げた。森高千里というイメージを発明したのは事務所のスタッフでも事務所の社長でもなく、森高千里なのだ。

c0070938_314347.jpgミーハー (1988年3月25日)
1. オーヴァーヒート・ナイト(アルバム・ヴァージョン)
2. YOKOHAMA ワン・ナイト
3. グッバイ・シーズン(アルバム・ヴァージョン)
4. キャント・セイ・グッバイ
5. PI・A・NO
6. 47ハード・ナイツ
7. ウィークエンド・ブルー(アルバム・ミックス)
8. キス・ザ・ナイト
9. ミーハー
10. ゲット・スマイル(ロング・ヴァージョン)

◆◆

以降は本人も歌詞というものに意識的になり、やがてビートルズの歌詞に出会う。例えばこんな歌詞に。

Penny Lane

ペニー・レインには写真を飾った床屋がある
来てくれた客の頭を撮った写真
立ち寄ってくれた人々を撮った写真

角には銀行があって 自家用車を持っている
小さな子供たちは陰で笑っている
銀行家はどしゃぶりでも決してレインコートを着ない
とても変

ペニー・レインは僕の耳に 目の中に
青い郊外の空の下に
僕は座ってしばし戻る
 
彼女はこれに衝撃を受けた。なんだこれはと。これが歌詞かと。歌詞ってこんなんでいいのかと。歌詞は歌詞っぽくなくちゃダメ、という思い込みを破壊されたんだそうです。たしかにこの詞には形式的な歌詞らしさがないし、内容にもエモーションがない。抱きしめたいとか、アイウォンチューとか、あなたを思うと会いたくて震えが止まらないとか、どこまでも思い切り走っていきたいとか、折れた煙草の吸い殻であなたの嘘がわかるのよとか、「クラブカフェでダンシン」とか「じれったいエモーション」とか「濡れた瞳シークレット」とか「目隠ししてキスミー、息を止めてキルミー、パントマイムでプリーズカムトゥミー」とか「じらさずに抱いて、ここからさらって、これ以上試さないで」とか「空回りのルーレット、踊らずにいられないの」とか、そういうのが何にもない。なくてええんかいと。ビートルズというこれ以上ない権威が、なくていいと言ってる以上は、安心して、なくていいんだと。ビートルズから何かを学んだというミュージシャンは世界中に大量にいるはずだが、「中学生の作文みたいな歌詞を学んだ」という人は他にはそういないのではないか。そうして森高の孤高の暴走が始まる。

◆◆

c0070938_421211.jpg見て (1988年11月17日)
1. おもしろい(森高コネクション)
2. 別れた女
3. 私が変?
4. アローン
5. ストレス
6. 出たがり
7. 戻れない夏
8. 見て
9. レット・ミー・ゴー

9曲中7曲を森高が作詞。走り出したところだ。曲のタイトルを一見しただけで、ファーストアルバムとはもはや別人である。「出たがり」なんつータイトルの曲を歌う女ロッカーがいるだろうか。

◆◆

1989年5月25日、7枚目のシングル「17才」発売。ハマった。売れた。南沙織の17才をカバーしてミニスカートでユーロビートで踊ろうなんて発想も初期の路線からは考えられないことで、やはりここにもミーハー・インパクトが作用している。「初のオリコンシングルチャート8位に入ってヒット曲となり、ザ・ベストテンやザ・トップテンなどの歌番組にも出演した。平成の世ではこのカヴァーの方が有名になり、カラオケの機種によっては、南沙織の曲に『17才』が含まれず、森高の曲にだけ入っている、ということもあった」と Wikipedia にある。僕もこの曲のヒットのおかげで森高千里という存在を知った。当時秋葉原を歩いてると電気屋の1階の大画面テレビはすべてこれを流していたものだ。ここに至って斉藤英夫のユーロビート路線と森高本人のミーハー路線が完全に融合し、アウフヘーベンされた。アウフヘーベンというのは1と1が出会った時に2を大きく越えた別次元の何ものかに化けることだ。例えば刺身と醤油のように。森高千里は「17才」で別次元の森高千里に化けた。森高は森高に生まれない。森高になるのだ。

ロッカー路線を離れたことによって初めて本当のロックになった、という感じもする。元歌に激しくミスマッチなデンデロユーロビート、居場所を見つけた、コレだ、という高揚感、自信に満ちた表情と、「私はいま生きている」というリフレインの圧倒的なハマり具合が素晴らしい。奇跡的だ。

そうだ、ここまで書いてきてようやく気付いた。森高千里を聴くとなぜ泣けてくるのかはわからないが、森高千里の17才が泣けるのはまさにその、「当時の本人の状況なり表情なりと、歌詞が奇跡的にシンクロしてるから」だ。「あなたの腕をすり抜けて私は走り出す」「走り出すと息もできないほど眩しい」「私はいま 生きている」。

 ちなみにこの人のボーカルやギターを讃える声というのはあまり聞いたことないけど、ドラマーとしての森高千里は多くのミュージシャンから一目置かれ、テイ・トウワのアルバムに参加したりしている。この人の振り付けには太鼓を叩く動作が多いけど、そういうのも関係してるんだろうか。



◆◆

c0070938_18291416.jpg非実力派宣言 (1989年7月25日)
1. 17才(カーネーション・ヴァージョン)
2. これっきりバイバイ
3. だいて
4. 非実力派宣言
5. 今度私どこか連れていって下さいよ
6. はだかにはならない
7. 私はおんち
8. しりたがり
9. 若すぎた恋
10. A君の悲劇
11. 夜の煙突
12. その後の私(森高コネクション)
13. 夢の中のキス
14. 17才(オレンジ・ミックス)

個人的にとりわけ好きなのは「A君の悲劇」です。
空港でぐうぜーんー出会あーったー/4年振ーりーだーわー/あの頃、とても好ーきーだあったのー/あなたのーこーとーを/胸がと・きめいたーのーすーごーくー/何だかーヘーンよ/背が高くなあったのーねー/魅力的だわ/声をかけ・たーのー私/驚いた・あーなーたーの顔には/泣き出しそうな笑顔/何故そんな顔をしたの/話をしてみたらなるほど/あれからずっと/私のことが好きだったの/嬉しいけれど/恋人のひとりもいないの/情けないわね/16の頃あなーた・輝いていた/4年もカ・ノージョ・い・な・い/若いのに・信じられーないわ/よくガマン・して・るーわ・ね/私が・みーんな悪いーの・/まるで悲劇な喜劇/もてない方じゃなかったのに/言わなきゃ良かったわね/私はうまくやってる/恋人のヒトリーもいないの/気持ちワールーイーわ/久し振り会えたのに/これじゃガッカリ/まるで悲劇な喜劇/普通では考えられない/4年もカ・ノージョ・い・な・い/自慢にはならないはず

...ゴメンね

森高ランド(1989年12月10日/ベスト盤)

古今東西 (1990年10月17日)
1. プロローグ
2. 鬼たいじ
3. ザ・バスターズ・ブルース
4. インタールードNo.5
5. あるOLの青春~A子の場合(森高コネクション)
6. OYE COMO VA
7. 雨(アルバム・ヴァージョン)
8. 大冒険
9. 香港
10. 晴れ
11. 岬
12. ファンキー・モンキー・ベイビー
13. 月夜の航海
14. 友達
15. この街
16. テリヤキ・バーガー
17. エピローグ
18. うちにかぎってそんなことはないはず

ROCK ALIVE (1992年3月25日)
1. コンサートの夜[アルバム・ヴァージョン]
2. やっちまいな
3. 私がオバさんになっても
4. 叔母さん
5. ギター
6. THE BLUE BLUES
7. ファイト!![アルバム・ヴァージョン]
8. ふるさとの空
9. ROCK ALIVE
10. 酔わせてよ今夜だけ
11. 見つけたサイフ
12. RHYTHMとBASS
13. わかりました
14. BOSSA MARINA
15. 夏の海
16. 雨のち晴れ

ペパーランド (1992年11月18日)
1. ペパーランド
2. どっちもどっち
3. 頭が痛い
4. サンライズ
5. ロックンロール県庁所在地
6. 雨の朝
7. 常夏のパラダイス
8. Uターン(我が家)
9. ごきげんな朝
10. ROCK ALARM CLOCK
11. 青い海

LUCKY 7(1993年5月10日)
1. 手をたたこう
2. 短気は損気
3. 晴れた日曜日
4. 地味な女
5. 遠い昔
6. ばっさりやってよ
7. 私の夏
8. I LOVE YOU
9.ハエ男
10. 渡良瀬橋
11. さよなら私の恋
12. 友達の彼
13. 男のロマン
14. Memories

個人的には1989年、「17才」で森高の存在を知り、森高に目覚め、その後はリアルタイム・モリタカーとなった。『非実力派宣言』『森高ランド』『古今東西』『ROCK ALIVE』。新譜を聴くたびに興奮した。『ペパーランド』『LUCKY 7』で初めて失望を感じ、その後は積極的な興味を失った。残念だが、仕方がない。すべてのピークは、必ず失速する。ゆらゆら帝国であれピチカートファイヴであれユーミンであれボブ・ディランであれ、例外はない(ぜんぜん関係ないけど出版社の人に聞いたおもしろい話を思い出した。「一発ベストセラーを出した後で消えていく著者というのは山ほどいるが、その後で再び盛り返した人は日本人ではひとりしかいない。誰でしょう。答は、養老孟司です」だそうです。ほんとかどうかは知らないけど)。

仮に、「何々をやりたいっ」というのを正のモチベーション、「何々は、したくないっ」というのを負のモチベーションと呼ぶとしたら、森高千里の主たるインパクトは「歌詞らしさ、という呪縛に縛られる必要はないっ」という負のモチベーションにあったのではないか。負のモチベーションによる創作は、もともとそんなに長くは続かない性質のものだ。と思う。

「カレーが好き」という気持ちをモチベーションに日々カレーを追求してる料理人はたくさんいるが、「カレーが嫌い」「料理はカレーだけじゃない」だけでは料理を作るモチベーションにはなり得ない。正のビジョン、つまり「カレーが嫌いなのはわかったから、じゃあお前は、何をやりたいのか」という問いに対する答えがないと、創作の継続はむずかしい。まあ一般論として、僕はそう感じます。
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しかしいまこうして曲名見ると、『ペパーランド』『LUCKY 7』ってかなり名盤だな。『青い海』とか『地味な女』『I LOVE YOU』とかむっちゃ名曲やん。そうだったのか。



98年、29歳の「夜の煙突」@赤坂Blitz。メークのせいかも知れないが頬が痩せてる。しかし凄いですね。客席の熱狂だけ見たら、ミッシェル・ガン・エレファントかと思うくらい。

今後の希望としては、森高千里による麻丘めぐみカバー集、というのを出してくれないかなー。売れると思うんだけど。

http://www.youtube.com/watch?v=IY5rsCob2Xs&feature=share&list=RDTyW9fYZuYr8&index=1
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by nobiox | 2012-11-25 01:31 | ├音楽 |
マンチェスターと言えば。
世界的に有名なドイツ人はみな、「笑わない男」である。

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ベートーベン


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バッハ


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ヘーゲル


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ハイデッガー


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ニーチェ


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ファウスト


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カン


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クラフトワーク


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ドイッツェアメリカニッチェフロントシャフト


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オリバー・カーン


笑顔のイメージがない。見事にない。

僕だけかもしれないが、ドイツには女のイメージもない。スペインの女は赤いドレスでバラを咥えて踊ってる、とか、フランスの女は知的でお洒落でいつも不機嫌、とか、イギリスの女は太ってて庭で紅茶飲んでる、とか、イタリアの女は陽気でセクシー、とかいうステレオタイプなイメージが、
ドイツにはない。僕にはなかった。
そもそも、知ってるドイツ人女性がふたりしかいない。

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マレーネ・ディートリッヒ


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ダグマー・クラウゼ


男も笑わないが、女も笑わない。憂鬱そうだ。少なくとも、フレンドリーな雰囲気ではない。

ドイツのポップミュージックは、何故か、暗い。
Faust。CAN。Kraftwerk。D.A.F。
おいおい、そりゃポップミュージックと言っても特殊な暗い一分野だろう、と思われるだろうか。しかしこれが、僕にとってのドイツのポップミュージックだ。こういうのしか知らないんだからしょうがない。

ドイツ発の、よりポップな世界的ヒット曲として、Nena というバンドの『ロックバルーンは99(99 Luftballons/1983年)』というのがある。あるけど、これがまたねえ、暗いんだよ。可愛い曲なのに暗い。プロモビデオの色調もまた、暗い。もう、ドイツに生まれてドイツで育つと不可避的にこうなってしまうのだろうか。

『ロックバルーンは99』に続いて例えば a-ha の『テイク・オン・ミー』を聞いてみてください。1985年ノルウェー発。なんて言うんですか、この、陰りのなさ。屈託のなさ。メジャー感。地図で見る限りノルウェーってドイツよりもさらに寒そうで暗そうでキビシそうな気がするんだけど、どうしてこうも明るいのか。いやそうじゃない。どうしてドイツはこれほど、いちいち暗いのか。

ドイツでスターの座をつかんだ香川真司が、マンチェスターのチームに移籍した。報道の量はもう、ムチャクチャ多い。なのに肝心なことがどこにも書いてない。もちろん、肝心でもなんでもないから誰も書かないのだろう。仕方ないから僕が書く。マンチェスターと言えば、ファクトリー・レコードの本拠地じゃないか。ジョイディヴィジョン、ニューオーダー、ドゥルッティコラム。
バズコックスもザ・スミスも、ストーン・ローゼズもマンチェスターだ。ああ、どうしてマンチェスターの音楽はこんなにも重くて無機質で静謐で、暗くて素敵なのか。つまりマンチェスターと言えば、

イギリスの中でいちばんドイツっぽい

都市ではないか。ドイツもイギリスも行ったことないけど、少なくとも、音楽に関しては。



というわけで僕がイメージするマンチェスターの景色は、New Order『 Krafty』のビデオの終盤、アパートの屋上から見える無機質で暗くて殺風景な町並みなんだけど、香川のブログ見たらもろに『プライドと偏見』とか『眺めのいい部屋』 みたいな田園風景の写真が載ってて、ちょっと意外でした。

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by nobiox | 2012-07-29 12:53 | ├音楽 |
マーク・スチュワート、最狂コラボによる最新ソロ・アルバムを発表
70年代後半にブリストルの伝説的なポスト・パンク・バンド、ザ・ポップ・グループを率い、その後マーク・スチュワート&ザ・マフィアやソロ名義で活躍し、今日に至るまで先鋭的なアーティストたちに大きな影響を与え続けているマーク・スチュワート。4年ぶり、ソロとしては7枚目となるニュー・アルバム『ザ・ポリティックス・オブ・エンヴィー』を発表する。

2010年に再結成したザ・ポップ・グループとして昨年のSUMMER SONIC 2011において初来日し、その後も各国のフェスやイベントに出演し新旧のファンの注目を集めているマーク・スチュワートであるが、本作『ザ・ポリティックス・オブ・エンヴィー』は、プライマル・スクリームやマッシヴ・アタックのダディ・G、レゲエ/ダブの巨匠リー・ペリー、ニューヨーク・パンクのオリジネーター、リチャード・ヘル、スリッツのテッサ・ポリット、レインコーツのジナ・バーチ、PILのキース・レヴィンと元ジーザス&メリー・チェインのダグラス・ハート、さらにカルト映像作家のケネス・アンガーやロンドン・アンダーグラウンド最先端のトリオ、ファクトリー・フロアといった錚々たる面子が参加。キリング・ジョークのユースとの共同プロデュース。日本盤のみボーナス・トラック2曲を収録し、3月21日に日本先行発売する。

また本作に先がけて、ボビー・ギレスピーとのPVが公開され話題となっている1stシングル「アウトノミア」の配信が決定した。PVの監督をダグラス・ハートが務め、プライマル・スクリームが全面参加したこの楽曲に、ブリストルのダブステップ・シーンのパイオニア、ピンチとグラスゴーのダブ・ユニット、オプティモのJD・トゥウィッチによるリミックスを加え2月29日に配信開始する。
おいリー・ペリーってまだ生きてるのか、いくつなんだよ(Wikipedia によると75歳らしい)。
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by nobiox | 2012-02-17 00:34 | ├音楽 |
Can - Dizzy Dizzy (1977)


スゲーなこれ。King Crimson と Clash の融合とでも言えばいいのか。
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by nobiox | 2011-12-14 23:40 | ├音楽 |
AKB48 なんてほんとに売れてんの?
AKB48 なんてほんとに売れてんの? オレの周りにAKB48のファンなんてひとりもおらんけど、
・・・と、いう意見をけっこう聞くんだけど、なんだよそれ。
AKB48のファンもいきものがかりのファンもエグザイルのファンも浜崎あゆみのファンもパフュームのファンも僕の周りにひとりもいないけど、だからと言って、エグザイルなんてほんとは売れてないんじゃねーの、なんてことは僕は思わない。

「やたらに露出が多いけどほんとは全然売れてない」のって、なんとなくわかるじゃん。ガールネクストドアとか、イコニックとか。AKB48は、たぶん本当に売れてるんじゃないだろうか。まあしかし、AKB48は「本当に売れるとはどういうことか」、というテツガク的な問いを我々に突きつけている、という、気は、しないでもない。
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by nobiox | 2011-07-24 03:15 | ├音楽 |
2003年のパンクバンド
なじみのうどん屋のバイトの女の子が、店を辞めるという。悲しい。僕と彼女は顔を合わせればうどんの話しかしないという、本当にストイックな関係だったけれど、辞めると聞いてはじめて、うどん以外の話をした。私の眉が薄いのは、パンクバンドやってた時に剃ってたからなんです、と、彼女は言った。村上春樹風にいうと、

六月にデートした女の子とは株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことなんかを話し合った。僕が南極について考えている時、彼女はパンクバンドをやっていた頃に剃った眉のことを話していた。僕らは互いの名前すら知らなかった。

みたいなことだ。その日、僕ははじめて彼女の年齢を知った。26。そのときは、へえ、と思っただけで流してしまったけれど、後で考えると不思議だ。パンクバンド? パンクというのは、30年以上前に流行った音楽だ。そのとき彼女は、生まれてすらいない。

26歳の彼女が眉を剃ってバンドをやっていたのが、仮に8年前だとしよう。2003年。2003年にパンクバンドが存在したのか。2003年にパンクを好きな若者が、けっこういたのか。2003年の若者が「パンクが好き」と言った場合、そのパンクとは、例えば何を指すのだろうか。

1)セックスピストルズやスージー&ザ・バンシーズやテレビジョン
2)スターリンや割礼やペニシリン
3)リバティーンズやアークティックモンキーズ
4)ボウディーズやRADWIMPSやミッシェル・ガン・エレファントや、ええと、なんだっけ

この選択肢だったらどう考えても1か2だよな。3や4なら、眉毛を剃る、はずがない。

(後記:幸運にもランチタイムにご本人に会えた。「高校の時」「島根で」「教師の影響で」「ピストルズ」だって。なるほど。。。。。)
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by nobiox | 2011-05-31 03:51 | ├音楽 |
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