カテゴリ:├野球( 26 )
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『風の唄を聴け』
完璧な野球チームなんてものは存在しないわ。
完璧な絶望が存在しないようにね。

僕がバーテンダーのころ偶然に知り合った双児の姉妹は、僕に向かってそう言った。僕がその本当の意味を理解できたのは落合博満監督就任から、さらに1年以上後のことだったが、少なくともそれをある種の慰めとして受け取ることも可能だった。完璧なドラゴンズなんて存在しない、と。

しかし、それでもやはり球場で、或いはモニターの前で、僕はいつも絶望的な気分に襲われた。コントロール可能な領域はあまりにも限られたものだったからだ。例えば荒木と井端が光速エンドランを決めたとしても、クリーンアップはそれを返せないかも知れない。下位打線がチャンスを作っても、今度は荒木が見慣れた内野フライを打ち上げる。そういうことだ。もちろん、これは一般論だ。様々なゲームがまるで芝刈り機のように僕の前を通り過ぎ、そして二度と戻ってはこなかった。そんな風にして2005年、ペナントレースは終わった。

もちろん何ひとつ解決していないし、来年もあるいは事態は全く同じということになるかもしれない。結局のところ、ベースボールを見るという事は自己療養の手段ではなく、自己療養へのささやかな試みにしか過ぎないのだ。正直に語ることはひどくむずかしい。僕が触れようとすればするほど、正確な事実は表層の裏側へと沈みこんでいく。

それでも僕はこんな風にも考えている。うまくいけばずっと先に、何年か何十年か先に、或いはもしかすると次に来る四月に、或いはその先の九月に、救済されたドラゴンズを発見できるかもしれない、と。その時象は平原に還り、僕は再びベースボールを語り始めるだろう。より美しい言葉で。
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by nobiox | 2005-11-12 02:07 | ├野球 | Comments(1) |
プレーオフ制
勝負事は強い方が勝つ。であるからこそ人は研鑽を積んで勝負に臨む。もし「強いか弱いかなんて勝負とまったく関係ない」というゲームがあるとしたら、当然プレーヤーは練習しないし、そんなの見る側としてもあんまり面白くないだろう。例えば「ジャンケン」とか「ロシアン・ルーレット」なんかそうなのかも知れない(知らないけど)が。

しかし一方、「強い方が必ず勝つ」のもそれはそれで、例えば「重量挙げ」なんかそうなのかも知れない(知らないけど)が、あんまり面白くない。思いもよらぬ結果が出て呆然とする、という可能性が皆無なら、そもそも勝負なんて(本番なんて)しなくていいじゃないか。要するに勝負事には、「順当」と「理不尽」の両方が必要なわけだ。




順当と理不尽はどっちが大事なんだろうか。




と、いうギモンはもちろん単純過ぎるんだけど、敢えて考えると個人的には、どうしても【理不尽】と答えたくなる。だってさー、ギャンブル性が高い方が人は燃えるもんでしょ。将棋漫画より麻雀漫画の方が圧倒的に多いのはそのへんの理由じゃなかろうか(知らないけど)。重量挙げよりロシアン・ルーレットの方が見せ物としては面白いんじゃないか、どう考えても。

サッカーなんか、かなり理不尽寄りの遊びだ。ロースコアの試合が多い。圧倒的に攻め続けてたのに1-0で負ける、なんてことがごく普通に起き、まったく理不尽としか言いようがない。例えばゴールマウスをもっと大きくすれば、1試合当たりの平均得点は上がるだろう。そうすれば「ボール支配率」と「得点」の比例関係が強まり、たぶんもっと「順当な」遊びになると思われる。何故そうしないのか。ギャンブル性が高い方が燃えるからだ。

◆◆

プレーオフ前に「例えば勝率五割を切ったチームはダメ、とかいう具合に、プレーオフ参加資格をキツくすべきだ、いう声がありますが」という質問を受けたボビー・ヴァレンタインはこう答えた。「なんで? 勝率五割を切ったチームが優勝する例はメジャーでは普通にあるよ。勝率五割を切っても優勝の可能性があるなんて、素晴しいじゃないか。盛り上がるし」。

対して落合博満はプレーオフに反対する。「大反対です。何のためのペナントレースなのか」「もし(勝率が)5割に満たない西武が日本シリーズに出ていたらどうなっていたか。この制度自体、認められないよ」「シーズンの重みが薄れる」「100試合以上やって数試合で運命が決まるのはおかしい」。

理不尽もまた楽しいじゃないか、というのがボビーの意見で、理不尽さは減らすべきだ、というのがうちのボスの主張だ。もちろんどっちが正しいとかいうもんじゃないけど、私の意見では、ボビーの方がカッコイイ。

▼見物人の論理>その試合に懸かっているものの重さ

落合博満は予言めいた発言がアカギに似てる、とよく思うけど、しかし発想のコンポンは確率なのよね。「当然勝ったり負けたりするけど、シーズン通してみれば強い方が勝つって」みたいな感じで、じつに反アカギ的だ。もちろん勝手にマンガと重ねるこっちの見方の方がオカシイんだけど。
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by nobiox | 2005-10-22 05:04 | ├野球 | Comments(2) |
金本知憲、江藤智、完全ウェーバー方式
江藤はかつて同僚だった金本の活躍を今、どんな気持ちでみているのでしょうか。
・・・そうだなあ。確かにそうだ。なんか金本は今まさに絶頂期にあり、江藤はすっかり退場間際のベテラン、ってイメージだけど、金本は1968年生まれ、江藤は1970年生まれ、江藤の方が若いんですね。惜しいよなあ、江藤・・・


ところで「見物人の論理」に、「戦力均衡のためにドラフトを完全ウェーバー化すべし、代わりにFA取得年数を短縮すればよいではないか」という意見が一方的に善玉視されてる状況はおかしい、だってメジャーは完全ウェーバー方式だけど、メジャーは全然戦力均衡してないじゃないか、つーことが書いてある。なるほど。江藤と金本が広島にいたら広島強いのかもな。いやカープの問題はそれよりピッチャーか。まあカープはともかく、「裏金防止のためにも完全ウェーバー化すべし」、つー選手会の主張に対して、まず選手会が自ら裏金の実態調査をしない限り選手会にそんなこと言う資格なし、つーことも書いてある。なるほど。
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by nobiox | 2005-08-15 14:42 | ├野球 | Comments(2) |
人のブログを称える
今日はじめて気付いたが、URLが板東英二・・・それはともかく、すごいよ「野球町の人」。長いけど。読んでると、読んでるだけで、阪神の選手たちが頭の中に住むようになる。

マスター「1点負けてる最終回、先頭の今岡が三塁線にツーベース打ちました」
先生  「はい」
マスター「次のスペンサーに何を期待しますか?」
先生  「進塁打です」
マスター「チーム全員が、“頼む、スペンサーセカンドゴロを打ってくれ”って思ってる」
先生  「はい」
マスター「そこでスペンサーがね」
先生  「はい」
マスター「自ら、送りバントを決めるんです」
先生  「あぁ、なんか泣けてきました」
マスター「意識の共有です。とても質の高い」
先生  「ベンチに帰ってきたスペンサー、抱きしめたいですもんね」
マスター「そしたら、次の矢野は」
先生  「はい」
マスター「打つでしょ?」
先生  「はい!」
マスター「そういう場面で矢野って打つでしょ?」
先生  「はい!!」
マスター「だから同点になるんです」
先生  「その通りです!」
マスター「これが“打線”や思うんですわ」
先生  「そうですなぁ」

読んでるだけでスペンサーのファンになっちゃったよ。
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by nobiox | 2005-07-15 17:21 | ├野球 | Comments(1) |
ホームランアーチストとは
ホームランアーチストとは、どんなバッターのことを指すのか。今季(1998年)メジャーで驚異の70本塁打を放ったマグワイアのようなバッターを言うのか。違う。ホームランアーチストとは、力みのないしなやかなスイングでボールを高く打ち上げ、長い滞空時間からゆっくりとスタンドに舞い降りる、美しく官能的な軌跡のホームランを打つバッターの代名詞である。日本人では■●※▲さんが、私の知る限り唯一のアーチストだ。あんな大きなスイングであんな美しい打球を打つことは、私には絶対にできない。

スラッガーとは、アーチストに憧れながらアーチストの天性を欠き、それでもホームランを打とうと必死で努力する者を言う。日本人で具体名を挙げるならば『■●※▲以外のホームランバッターすべて』だ。オレ、王貞治、野村克也、門田博光、山本浩二、衣笠祥雄、張本勲、松井秀喜、等々。

■●さんはあまり練習をしない人だった。天性の資質で打てるから必要がないのだろう。しかし、それが残念でならない。アーチストの資質を持った者が、スラッガー並に努力したら一体どんなバッターになるのだろうか。私はそれを見てみたい。最近の若い選手は体格的に恵まれた者が多い。21世紀のアーチストが楽しみだ。

落合博満 著『野球人』第二章より抜粋/てきとーに要約
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by nobiox | 2005-04-29 23:03 | ├野球 | Comments(0) |
日本の美しさ、家族構成のこと。それに仏教について。
17日、巨人ヤクルト戦の試合前、アップを終えたミセリに阿波野投手コーチと山本ヘッドコーチが歩み寄り、40分にわたる三者会談が行われた。ミセリはガムを噛みながら、相手の目を見ようとせず、また時には興奮した様子で親指を自分のノドに当てて横に切ってみせるジェスチャーも。さて、何を話し合ったのか。

山本ヘッド談:「肩の調子がよくないと聞いていたから、どうなのか?って聞いた」
阿波野コーチ談:「ウソを言いたくないので言えません。エージェント(代理人)にも関わっていることなので。重要な話し合いです」
ミセリ談:「日本の美しさとか、家族構成のこと。それに仏教について話した」

契約については、本人の承諾なしに二軍へ落とせない特別事項の存在が噂される。
(夕刊フジ情報/4月18日17時3分更新)

→結局解雇。Comment参照。
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by nobiox | 2005-04-18 22:20 | ├野球 | Comments(1) |
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