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さらば落合博満。
落合博満について書かなくてはならない。

先日「中日新聞一人不買運動」という記事を書いたら、賛同のコメントをふたつもいただいた。アクセスログを見ると、このブログは一日あたり、15人くらいの人が読んでくださっている。それでコメントふたつ。単純計算で、もしも一日1万アクセスあったら、1333本のコメントをいただいた計算になる。大変な数だ。だから書かなくてはならない。すみません。僕はもう、不買運動やめました。理由は、なんとなく。

◆ ◆

これから書くことは、ソースが確認できない、信用できない話です。
 2004年の開幕前、ある人が桜通でばったり、知人の大豊さんに出会った。大豊泰昭。本名チェン・ダーフォン。氏は当時、中日ドラゴンズの職員だった。天才でひねくれ者で空気読まない、指導者歴ゼロのオレ竜監督の実態に、名古屋人が興味津々だった時期だ。当然、大豊さんに訊ねた。ねえ、ぶっちゃけ、今年は、どうなの? 大豊さんは即答した。今年は絶対行けるよ。去年までとは違うよ。間違いない。社内の人間、全員がその気になってるよ。

繰り返すが、この話は本当かどうかわからない。当時ネットで読んだ。読んだ記憶がある。それだけ。ウソかも知れないし、ウソじゃないにしても、記憶の中で大幅に改造されてるかも知れない。桜通じゃなくて錦通りかも知れない。ただ、僕の脳内では事実だ。いま検索すると、”このころ大豊さんが、道でばったり出くわした友人に「落合監督ってどうなのよほんとのところ」と聞かれ、「それがさあ、落合監督になってから選手以外の球団職員までみんなモチベーションが上がって、むちゃくちゃ雰囲気いいよ。行けるよ」と即答した”という記事が見つかるが、残念ながら、それを書いたのは僕だ。信用できない。

信用できない話ではあるが、「社内の人間」「選手以外の球団職員」というところがおもしろい。普通、プロ野球チームを推すなら、選手を根拠にするはずだ。森野はレギュラー取るよ、柳沢は使えるよ、リナレスだって健在だし、二遊間は日本一だよ。憲伸も野口も気合い入ってるよ、中里復活あるよ、健太は2桁行くよ、という具合に。大豊さんはそれを言わず、中日球団の職員一同の士気を根拠に、今年はいける、と言ったのだ。オーナーから受付嬢まで、社員食堂のおばちゃんからスーダラ係長まで、みんながその気になっていると。だから間違いなく行けるのだと。念には念を入れて繰り返すが、僕の脳内では。
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選手には泣いてもらいます。
ファンのみなさんには喜んでもらいます。


◎ 過去の監督たちを手本にしようとは思わない。独自のものを作り上げて行くつもりです。
◎ それぞれの選手が10%の底上げをしてくれれば、優勝は決して難しくないと思います。
◎ 昨年優勝できなかったのは、単純に言えば練習が足りなかったから。どの球団よりも多くすればいい。
◎ 最後は練習したものが勝つ。練習しないものがシーズン通して戦えるわけがない。
◎ 野球は簡単なもの。投げて、打って、守って、走っての4つしかないんだもん。
◎ トレード、解雇の凍結は一年限り。期間が終わったら何の前触れもなくバッサリやります。
◎ レギュラーを獲りたい、いい生活をしたいという気持があれば、練習なんてどうってことないだろう。
◎ どんなに素晴らしいと評判の選手でも、必ず自分の目で確かめて、その上で判断します。
◎ 投手にも野手にも、想像以上に面白い素材がいっぱいいる。このメンバーで戦えるという確信が深まった。
◎ チャンスは平等に与える。選手を絶対に色眼鏡で見ない。
◎ オレの中では、よその球団がどうこうというのは、まるっきり関係ないね。
◎ 最初はみんなミスをする。それをみんなでカバーすればいいんだ。
◎ オレはこれまでの野球を変えたいんだ。勝つための野球だ。
◎ 今は日本一になることしか頭にありません。私さえ間違わなければチームは日本一になれます。
◎ やっぱり野球は生で見るものと思う。一人でも多く我々の勇姿を見に来てください。

中日ドラゴンズ監督 落合博満  Live! Dragons! 2004
50年ぶりの日本一を本気で狙ってるんだ。
夢なんかで終わらせるわけにはいかない。


◎ 野球は結局、頭で差がつくんだ。頭で勝つ、頭で発想するってことを植え付ける。
◎ ノウハウはオレの頭の中にある。絶対に活字になんてしないよ。門外不出だ。それを選手たちに伝える。
◎ 中日のリーグ優勝、日本一を全身全霊で狙わないといけない。監督とはそういう立場です。
◎ 選手が調整に失敗したら、試合でのポジションはないよ。それが競争だ。
◎ 絶対に四番は育てられる。オレがそうだ。最初から日の当たるところにいたわけじゃない。
◎ プロ野球は絶対に滅びない。我々はファンに支えられているんだよ。
◎ 最初から輝いている選手より、埋もれている才能を見つけて育てたい。
◎ 最後はやった者が勝つんです。1本でも多く走った者、振った者が勝つんです。
◎ チームのために野球をするな。チームの犠牲になるな。自分の力を発揮することだけを考えてほしい。
◎ 指導には相性がある。合わないと思ったらコーチの話を聞かなくても結構。ロボットを作るつもりはない。
◎ やめた時、プロ野球界に入ってよかったと選手全員に思ってもらいたい。
◎ 野球の主導権は投手が握っている。そこから発想するのが一番確実。中日というチームなら、それができる。
◎ 自分で練習して戦力になってくれればいい。やることがわかっているなら放っておけばいいんだ。
◎ 昨季3点台だった防御率を2点台にすれば優勝できる。とにかく勝つことしか考えてないよ。
◎ ファンの声援というのは本当に励みになるんです。それを私たちにいただきたい。必ずいい結果を残します。

中日ドラゴンズ監督 落合博満  Live! Dragons! 2004

誰がその気にさせたのか。落合博満だ。どんな魔法を使ったのかわからないが、就任してわずか数ヶ月で、公式戦を一試合もやってない時点で、ヤツがみんなをその気にさせたのだ。凄い話だ。この話は事実かどうかわからないが、僕は信じている。2004年の開幕前に作成された、社内の高揚感がひしひしと伝わって来る、感動的な2枚のポスターを見れば、信じざるを得ない。そしてこの話を根拠に、熱烈に落合博満を称えたいと思う。あんたは凄いよ。まじで。ありがとう。この8年間の恩は忘れない。

だからこそ。

もし、2011年、中日球団社長が中日の敗戦にガッツポーズするようなことになってたんだとしたら、それはやはり、落合博満が招いた事態だと、考えざるを得ない。残念だが、そう考えないと、卑怯だ。筋が通らない。ああ、本当に残念だ。

落合博満とは何だったのか。
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by nobiox | 2011-12-14 17:16 | ├野球 | Comments(0) |
中日新聞一人不買運動
連覇の功労者、落合監督はなぜ辞めるのか
産経新聞 10月19日(水)20時6分配信

 チーム初のリーグ連覇に導いた中日の落合監督の今季限りでの退任が、すでに決まっている。就任8年で4度のリーグ優勝を果たし、すべてAクラス。卓越した成績だけを見れば、辞める理由はない。

 中日は親会社である中日新聞の販売戦略で、浜松、豊橋、岐阜など、東海地区の地方都市で試合が開催される。地元企業などが中心となり、入場券などを購入する代わりに、激励会などのイベントへの出席要請があるという。球団が、野球という興行を行う上では監督の「顔」も必要。現楽天の星野仙一氏ら歴代監督は、そうした役割も果たしてきた。

 しかし、落合監督は「勝つことが一番のファンサービス」と、シーズン中、政財界や有力スポンサーとの会合や宴席に出席することは皆無に近い。その一貫した態度は、ある意味で称賛されるべきだが、地元からは「冷たい」「愛想がない」という不満が高まったのも事実だった。

 ここ数年、来季への準備を進める夏過ぎになると、球団側には「落合監督が続投するなら、ナゴヤドームの年間予約席を買わない」という声が届いたという。不人気ぶりは、観客動員数に如実に表れている。落合政権下では2008年、主催の1試合平均で約3万3720人集めたが、これをピークに減少し、今季は連覇にもかかわらず、ついに3万人を切った。

 次期監督は70歳の高木守道氏。名球会入りしたプレーヤーだが、落合監督と比べ、全国的な知名度は劣る。しかし、県岐阜商高出身で、中日一筋の現OB会長。地元との絆を再構築するために、実は打って付けともいえる存在なのだ。

 九州でのソフトバンクや、北海道での日本ハムなど、地元重視の球団経営の重要性が高まっている。その潮流の中で、落合から高木という、中日の選択は、一種の必要不可欠な方策だった。巨人中心の一極集中から、地域密着へ、野球界の構造が変わりつつある、一つの“証左”でもある。(喜瀬雅則)

明白にくだらない部分を一部改竄して無断転載。なるほど。そうなのかも知れん。新聞にしては珍しくまともな記事だ。しかし余計なお世話だが、「チームの敗戦にガッツポーズした球団社長が一面トップで自己批判しない限り中日新聞と中日スポーツと東京中日スポーツは買わない」という声が広がる可能性は心配しなくていいのか。少なくともオレは買わない。

オレ竜、球団初の連覇!球団社長の敗戦ガッツポーズで一丸に
デイリースポーツ 2011年10月19日 7:18

 連覇の原動力となった事件がある。ナゴヤドームで行われた9月6日の巨人戦。3対5で敗れた試合後の関係者通路。坂井球団社長が、なんとガッツポーズを繰り出した。複数の球団関係者がその光景を目にし、すぐさまチーム内に広まった。

 「ウチがひとつにまとまったのは、あのガッツポーズからだよ」と落合監督。アンチ落合の急先鋒。敗北=落合の汚点。喜ぶ心情は理解できる。だが、球団社長という立場にあるまじき禁断のポーズは、フロント不信を招くと同時に、選手の反骨心を呼んだ。

 ある主力選手が言う。「あり得ないっす。監督のことを嫌いなのは構わない。人間ですから。ただ、試合をやってるのは、僕たち選手なんですよ。ガッツポーズなんて考えられない。選手をバカにしてるのと一緒ですよ」。荒ぶる心。ぶつける場所のない怒り。すべてを戦場でパワーに変えた。

 ファンサービスが足りない。野球がつまらない。監督就任後から、外野の声に自問自答を重ねてきた。「いろいろ言われることには慣れてる。ただ、オレは現場を預かる最高責任者として、何ができるかを考えたら、勝つことしかないんだ。勝って気持ちよく家に帰ってもらう。それが一番のファンサービスだろ」。何を言われようと、オレ流を貫いた。

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by nobiox | 2011-10-20 00:53 | ├野球 | Comments(2) |
このままでいいらしい。
10/07 まあ、このままの感じで動いてくれれば大丈夫でしょう。
◆中日4-4巨人 (10月7日 ナゴヤD)スポニチアネックス

痛恨ドローもどこ吹く風 落合監督鼻歌交じりで会見 | 9回1死一、三塁、高橋由に同点の適時二塁打を浴びた浅尾はボウ然
Photo By スポニチ
 中日・落合監督の試合後の談話は、ここ数日の連勝中と変わらなかった。会見場に鼻歌交じりで入ってくると「まあ、このままの感じで動いてくれれば大丈夫でしょう」とだけ言い残して去った。

 中盤までに4点リード。エース吉見は8回まで2安打で無失点。万全の形で白星を手にするかと思われた先に落とし穴が待っていた。9回、吉見が先頭の坂本に安打を許すと1死後、長野にこの試合初めての四球を与えた。阿部に対しては追い込んでから変化球をファウルで粘られ、中堅にはじき返された。二塁打となって2人が生還して降板。マウンドを引き継いだ浅尾も打たれて、自己最多の17勝目が消えた吉見は「情けないです…」と絞り出すのが精いっぱいだった。

 延長10回1死一、二塁のサヨナラ機も、代打中田亮が併殺打に倒れて引き分けに終わった。4点差を追いつかれてのドロー。ヤクルトが勝ったためゲーム差は0・5に迫られた。だが、追い付かれはしたが、勝ち越しは許さなかった。残り12試合。今は負けなかったことに唯一の光明を見いだすしかない。浅尾(今季74試合目。9回1死二塁で救援して同点二塁打を許す)球が浮いたのは自分の責任。残りの試合を頑張るとしか言えない。

 ≪最短M点灯は11日≫首位の中日が引き分け2位ヤクルトが勝ったため、中日の最短優勝マジック点灯は1日延びて11日。8日の巨人戦から11日ヤクルト戦まで4連勝、その間ヤクルトが4連敗でM4が点灯する。2位のヤクルトも最短で11日にM点灯の可能性がある。
10/08 きょうはこういう試合。こういう日もある。
◆中日0−4巨人(2011年10月8日 ナゴヤD)スポニチアネックス

 中日は9回に4点差を追いつかれた前夜のショックが残っていたのか。10月初の黒星で、連勝は5でストップ。それでも落合監督は、まるで気にしたそぶりを見せなかった。

 「きょうはこういう試合。こういう日もある」。敗戦時のお決まりのセリフ。投打ともに圧倒されたが、指揮官にとっては想定内だったのかもしれない。先発はプロ3年目の伊藤。本来の順番だったソトは故障で2軍落ちしている。代役として先発した20歳だったが、荷が重かった。3回に阿部の二塁打で先制点を献上。4回にも3点を失うなど、4回4失点でKOされ「負けられない大事な試合で、自分の役割を果たすことができなかった…」とうつむいた。

 打線も沢村の前に1安打。得点圏に走者を進めたのは6回だけで、今季21度目の零敗だ。それでも2位ヤクルトも敗れ、首位の座はキープ。残り11試合、指揮官の試合に臨む姿勢は変わらない。中日・平田(2回に沢村からチーム唯一の安打)相手は絶好調ではなかったと思うけど、気がついたらやられていた感じ。あっという間に終わってしまった。
10/09 まあ、十分動けているから、いいんじゃないの
◆中日1−0巨人(2011年10月9日 ナゴヤD)産経新聞

 最後は岩瀬−。それが8年目の落合政権の“鉄板”継投だ。しかし、この日は指揮官自らその不文律を破った。0−0で迎えた九回2死一、三塁のピンチ。落合監督は通算312セーブの守護神・岩瀬から、今季75試合目の登板となるセットアッパー・浅尾へのスイッチを命じた。同点またはリードの展開のイニング途中で岩瀬→浅尾の交代は今季3度目。巨人が岩瀬の交代はないと見て「代打谷」をコール済みだったのは無理もない。代打の代打に起用された高橋由を浅尾は3球三振に仕留めた。

 この継投がサヨナラ勝利の布石となった。延長十回に浅尾は2死二塁のピンチを招いたが、巨人の代打は右の鶴岡。勝負強い谷という巨人の貴重な右の代打の存在を消していたのが効いた。そして、その裏1死一、二塁から代打の堂上剛が「死ぬ気でいった」と中越えにサヨナラ打。劇的な白星で首位をキープした。

 10日からは2位ヤクルトとの4連戦を迎える。雌雄を決する直接対決を前に「全球が勝負球のつもりで投げます」と浅尾。「まあ、十分動けているから、いいんじゃねえか」と落合監督は相変わらずの無表情だが、退任直前のラストタクトは球団史上初のリーグ連覇へ向け、情抜きの必勝モードへ切り替わっている。(喜瀬雅則)
10/10 場面場面でいい仕事をしている。今の状態でいいでしょ。
◆中日3-0ヤクルト (10月10日 ナゴヤD)スポニチアネックス

 ペナントの行方を決する4連戦の初戦。まずは中日が、危なげない試合運びで白星を手にした。落合監督は「場面場面でいい仕事をしている。今の状態でいいでしょ」と短い言葉に満足感をにじませた。

 序盤に先制し、リードをきっちり守りきる中日らしい展開。9回2死一、二塁で、落合監督がマウンドに赴き、ナインに声を掛けたところに“大一番”をうかがわせたが、普段通りの野球を見せたところが強さを感じさせた。
中日が首位攻防4連戦の第1ラウンドを制した。平田の2ランで先制すると、五回には井端の適時打で追加点を奪った。投げては山井が7回無失点。八回は小林正、九回は浅尾が締めた。

 快音とともに、美しい放物線がバックスクリーンへと描かれた。首位攻防第1ラウンド、落合監督の秘蔵っ子が号砲を鳴らした。平田の先制2ランにナゴヤドームが震撼した。「とにかく先制点が欲しかったので、次につなげようという気持ちで打席に入りました。打った瞬間に入ったかなと思ったのですが、一生懸命走りました」0−0で迎えた二回だった。二死から右前に弾き返した谷繁を一塁に置いて、カウント2−1からの4球目。真ん中付近にきた130キロシュートを見逃さなかった。持ち前のフルスイングで10号2ラン。1日の阪神戦(甲子園)以来、8試合ぶりの一発で先手を奪った。入団6年目にして、初めて本塁打数を2けたに乗せた。大阪桐蔭高3年の時、右肩を痛めていた平田を回避し、履正社の岡田貴弘(T−岡田、現オリックス)獲りへ動こうとする球団に“待った”をかけたのが指揮官だった。

 五回には二死一、三塁から、井端が左翼線を破る適時三塁打で追加点。「ストライクは全部いこうと思った」と話した。攻撃陣の勢いが戻ってきた。投げては山井が7回無失点で3勝目(2敗)。球団史上初の連覇へ。投打がかみ合い、ヤクルトとの4連戦の初戦を獲った。| サンケイスポーツ
10/11 よく戦ってると思う。このままでいい。
◆中日3-1ヤクルト (10月11日 ナゴヤD)取材協力:Baseball Times

 中日は11日、東京ヤクルトに3対1で勝利し、首位攻防戦に連勝した。初回にブランコの14号2ランで先制し、5回に押し出し四球で1点を追加。8回に1点を返されたが、最後は守護神の岩瀬仁紀が無失点に抑えた。先発の川井雄太は8回途中無失点で5勝目。
 落合博満監督は試合後、「はぁー。よく戦ってると思う。このままでいい」と穏やかな表情で選手をねぎらった。

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by nobiox | 2011-10-11 23:40 | ├野球 | Comments(2) |
頼む。連覇を見せてくれ。
落合竜2・5差!荒木激走「監督のため」(2011年9月24日)

■「中日6‐2ヤクルト」(23日、ナゴド)
 不屈の落合竜が逆転優勝をもぎ取る。中日・落合博満監督(57)が、前日22日の電撃解任ショックをはねのけ、首位・ヤクルトに連勝した。4連勝で貯金は今季最多の9に膨らみ、2・5ゲーム差に迫った。これがオレ竜の真骨頂であり、怨念とも呼べぶき執念の勝ちっぷり。有終の美を飾るべく、まだまだ一気に突っ走る。

 8年間の集大成。落合野球の真骨頂。ワンチャンスを実と成す。2死無走者からの4得点。点が線となり、太さを増す。怒とうの波状攻撃。白星の連鎖を導いたのは、落合野球の申し子たち。荒木、井端、森野…。去りゆく将への思いを体現した。

 池の水面に揺らぐ波紋が幕開けだった。同点の八回、2死。荒木が左線二塁打。続く井端の中前打。前進守備を敷いた敵軍。強肩の青木。辻三塁コーチが腕を回す。本塁を狙う荒木の足を追いかける送球。わずかにそれた。決死のヘッドスライディング。ユニホームを茶色に染めた荒木が、手をパチンと合わせた。

 流れは急加速。森野、ブランコが連続適時二塁打。四球を挟んで代打・堂上剛が右前適時打。二回途中から19人連続で打ち取られ、直前に同点とされた流れを激変させた4得点。勝負は決した。

 「なんでこのタイミングで発表するの?っていう思いはありますよ。でも僕らには試合が待ってる。前に進むしかないんです。監督のために勝ちたいんです」。悲痛な胸の叫び。身を切られるような痛み。自らを育ててくれた恩師への謝意を荒木は激走で示した。

 現場を無視した退任発表は、図らずも一枚岩の結束力を生みつつある。「なんでだという思いは当然ある。でも決まったことはしょうがない。絶対優勝するぞ。コーチを全員集めて、そう言ったよ」。森ヘッドコーチの号令が空気を変えた。

 「やっと選手が動き始めたな」。落合監督が残したワンフレーズ。残り24試合に全神経を傾ける。首を切られた痛みは、歓喜の胴上げで消してやる。野球人・落合の生き方。敗者のまま、ユニホームは脱げない。
【写真】8回、井端の勝ち越し打で、二塁走者・荒木が本塁へ気迫のヘッドスライディング

落合竜、奇跡退任Vへ129日ぶり奪首(2011年10月7日)

■「中日5‐3広島」(6日、ナゴド)
 長く頭上を覆い続けた分厚い雲を突き破った。広がる一面の青空。視界を遮る障害物が消え、落合竜がすべての敵を眼下に従えた。中日が破竹の5連勝。5月30日以来、129日ぶりの単独首位。奇跡の退任V。行く手を阻むことは許さない。

 頂を極めるにふさわしい試合運びだった。3四球で得た二回、2死満塁から、荒木が先制の2点中前適時打。三回にも2四球から1死二、三塁とし、和田の中犠飛と平田の適時三塁打で2点を奪った。敵のミスを突き、確実に得点につなげる。落合監督が掲げ、築き上げたスタイルの集大成だ。

 「みんな気持ちでやってる部分が強い。チーム全体の集中力も上がってきてる。でも、首位に立ったからといって、野球が変わるわけじゃない。ここからが本当の勝負」。顔色を一切変えず、淡々と言葉を紡いだ荒木。落合監督と過ごした8年間を無駄にはしていない。

 3度の3冠王を獲得した偉大な打者。監督就任直後は、オレ流打撃理論を理解できずにいた。「最近ですよ、ホント。監督がボクに言いたかったのは、こういうことなんだって」。怒鳴り、突き放された経験を経て、落合のエキスを吸収した。

 「何も言うことなし。いい仕事してる」。恒例の3秒会見。落合監督の目尻が下がっていた。手塩にかけて育てたわが子たち。苦悩に満ちた成長過程が頭をよぎる。最後は笑って別れよう。敗北の美学を知らないオレ流指揮官が、ゴールへと導く。
【写真】お立ち台でファンの声援に応える荒木とネルソン(撮影・辰巳直之)


落合が監督になって、目標は日本一だ、と言った時、正直、ピンと来なかった。僕は日本一よりも、連覇が見たかった。

2004年:まさかのセ・リーグ制覇
2005年:大砲ウッズを獲得しながら二位
2006年:再びリーグ制覇、阪神の猛追振り切りオレ流安堵の号泣
2007年:すべてにアレックスを凌ぐと噂された韓国人を獲得しながら二位(日本一達成)
2008年:三位
2009年:読売の独走を許し二位
2010年;8ゲーム差から大逆転でみたびリーグ制覇

こうして2011年は、落合率いるドラゴンズにとって連覇への3度目のチャンスだ。球団史上初の連覇を成し遂げてクビになって伝説になるのか。背広組は祝勝会でどういう顔で落合と目を合わせるのか。胸熱。

というわけで、もう継続を諦めかけていた貯金グラフですが、2011年版、ついに追いつきましたよ。
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by nobiox | 2011-10-09 18:50 | ├野球 | Comments(2) |
解説元木大介 / ゲスト清水直行
セ・クライマックス - 中日×巨人(ナゴヤドーム) 第一戦
TBS:解説元木大介 / ゲスト清水直行 実況林正浩
ニッポン放送:解説江本孟紀 実況松本秀夫
ラジオ日本:解説小松辰雄 実況若狭敬一

これはひどい。なんですか、いじわるしてんですかこの人選。

・・・と、試合前には思ったけど、元木さんの解説はぜんぜん押し付けがましさがなくて
快適だった。清水直行の発言もいろいろ勉強になった。

元木:「いいピッチングしてても五回に急に崩れるピッチャーってけっこう見ますよねえ。清水さん、あれってやっぱりピッチャーは意識するんですか」
清水:「もちろんである。先発は最低でも五回まで、というのは、ピッチャーやってる以上、子供の頃から当たり前のことだ。それを『勝利投手の権利を意識して』と言われることにはちょっと違和感ある。先発は最低でも五回まで、と期待されている。それは権利というよりもむしろ、チームの勝利のために先発投手が果たすべき、義務ではないか。意識するのは当たり前ではないか」
・・・とは言わなかったけど、僕なりに要約するとそういう意味のことを言ってた。
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by nobiox | 2010-10-20 17:49 | ├野球 | Comments(0) |
トーチュウによる日本語訳の実例、の記録
■2010/07/24日付
オールスター戦の試合前の球場で、城島(阪神)の息子二人がキャッチボールをしていた。 ラミレス(巨人)は 二人を捕まえて、自身のホームラン・パフォーマンス「ヨロコンデー」を教えてあげた。ラミレス談:
「僕のことを知ってそうだったから、教えてあげようと思ったんだ」「小さいのに、本当にうまくやっていたよ」(ママ)

■2010/07/24日付
マリナーズ対レッドソックスの初回、オルティスの本塁打性の打球をイチローがジャンプ一番もぎ取る超美技。本塁打を確信し、捕られたことに二塁まで気付かなかったというオルティス談:
「参ったぜ。あれがイチローだよな。今度は二階席に打つよ。それならヤツも捕れないだろ」(ママ)

■2010/07/30日付
来日3年目のマキシモ・ネルソン、巨人戦に先発して5回 2/3を2失点に抑え、今期初勝利(来日2勝目/先発としては来日初)。ネルソン談:
「変化球の精度を上げるのが課題だよ。スライダーでいつでもストライクを取れるようにしたいから」(ママ)

■2010/08/6日付
球宴明けの9試合で35打数4安打と、もがき苦しむブランコ談:
「今のオレは ○○○みたいなもんだ。打てないということは、よくはないということだ」「オレもバットには当てたいんだ」(ママ)

■2010/08/15日付
中日二軍はナゴヤ球場でヤマハとプロアマ交流戦を行い、8回に出たトニ・ブランコ内野手(29)の決勝本塁打で3-2の勝利。ブランコ談:
「打ったのはスライダーです。感じとしてはよかったですね。ファームで調整してきて、状態はよくなってきました」「あしたからナゴヤドームへ行きます」「もし試合に出られるなら、神様の力を借りて活躍したいですね」(ママ)

■2010/08/17日付
来日2年目で初めて二軍を経験したブランコ、17日の一軍復帰が濃厚。ブランコ談:
「体の調子はだいぶよくなっていますね。チャンスをもらうことができたら、とにかく自分の仕事をするだけです」「今年は疲れやコンディションも考えて、シーズン中は下半身のウエートトレーニングはやらないようにしたんです。昨年はやっていたのに。でもこのままではいけないと思って、住田さん(コンディショニングコーチ)たちと相談して、やるようにしたんです」(ママ)

■2010/09/07日付
好調とは言いがたいが、このところはバットを折りながらの安打や、全力疾走による内野安打が目立つ。ブランコ談:
「打ったら走るのは当然さ。ワダさんのように一生懸命走っている。勝つために貢献したい」(ママ)
助っ人も和田の背中を見て、魂を揺さぶられている。幸運を呼んだのは神様ではない。がむしゃらな姿勢だ。


 しかし、いくらなんでもブランコだけ口調に幅がありすぎるだろ。桂川さん的にも不本意なんじゃなかろうか。
【ドラ番記者】2010年8月9日 | 中谷秀樹
 早朝のナゴヤ球場。目的は2軍再調整のブランコだったが、既にグラウンド入りしてレフトとライトのポール間を黙々とランニングしていた1人の男性を見つけた。最初は若手選手と思っていたら、違った。走り終えて一塁ベンチに戻ってきたのは、ブランコの通訳を務める桂川通訳だった。

 ブランコの2軍降格が決まった7日の夜、桂川通訳もナゴヤドームにある荷物をトランクにまとめて、ナゴヤ球場に人知れず“引っ越し”を済ませていた。「ボクのことはまあいいので…」と言葉を控えた同通訳だが、言葉なくとも背中が物語っている-とはまさにこのこと。常日ごろから、ブランコの気持ちが乗るようにストレッチなど同じメニューをこなしてきた。大砲の復活を誰よりも願っているのは、この人かもしれない。

◆この記事は随時加筆します。
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by nobiox | 2010-08-18 01:36 | ├野球 | Comments(0) |
中里篤史(巨人)、中継ぎで中日戦に初登板、2失点。
502 名前: 燃えよ名無しさん Mail: sage 投稿日: 2010/07/27(火) 20:51:30 ID: z+6+Lj/Q0
で、俺の中里はどーだったん?聞くのが怖いけど

521 名前: 燃えよ名無しさん Mail: sage 投稿日: 2010/07/27(火) 20:51:58 ID: HSE8ZMWg0
>>502
俺たちの中里は俺たちの胸の中にいる

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by nobiox | 2010-07-28 12:43 | ├野球 | Comments(0) |
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いくら当方が著作権にルーズだからといって、録画したテレビ番組で稼ぐわけにはいかないが(しかも拾い物)、しかし、なるほどこういうシステムがあるんですね。

本日16時の時点で再生回数 38,779 回となってるけど、これまで気にしたことがなかったのでここ数日でぐいっと上がったのかどうか数字では判断できない。中里に思い入れがあるのは中日の選手だからなのに、「巨人が獲得へ」となっていきなり注目されるというのは複雑だ。やっぱ、巨人ファンってそんなに多いのか。
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by nobiox | 2009-11-11 16:28 | ├野球 | Comments(3) |
吉見のニンニク注射問題について、選手会は何もしないつもりなのか。
10/22 中日スポーツ「竜CHANGE CS編」

吉見決戦に備えニンニク注射

 登板翌日と登板直前の2度、ナゴヤドーム内にある医務室に向かうのが吉見の日課。医務室といっても、別にケガをしたり、病気をしたりしているわけではない。目的は点滴。1度に30分程度の時間をかけ、アリナミンと呼ばれる成分の投与を受ける。ニンニクに近い成分を含んでいることから、ニンニク注射ともいわれる方法である。疲労回復に効果があるとされ、愛用しているプロ野球選手も多いという。
 実はずっと敬遠してきた方法だった。「疲労の回復に効果があると聞いて、昨年、試してみたんです。たまたまだとは思うんですけど、それから勝てなくなってしまって」。験担ぎの意味もあり、今期も開幕直後から数ヶ月は避けてきた。が、開幕からローテを守り続け、疲労は限界寸前にまで達した。そこで7月途中に再度、試してみることにしたのだった。
 「正直、ちょっと怖かったんですけど、次の登板で完封できて。それから続けているんです」
 わずかな成績の違いが年棒に大きく反映されるプロの世界にいる以上、決断には相当の覚悟が必要だったに違いない。7月18日の横浜線(横浜)で完封勝利。以降は点滴のかいもあってか、白星を重ね続け、リーグトップタイの16勝でレギュラーシーズンを終えた。
 そしてCS第1ステージの第2戦となる、18日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)では8イニング2失点で勝利投手となった。「医務室の方もそうですし、本当、いろいろな人が支えてくださっています。確かに疲れはまだありますけど、疲れたとかって言ってられませんから」。次の登板はCS第2ステージ第3戦の23日か、第4戦の24日が有力。この日はランニングなどで調整した。2度の点滴による効果があると信じ、吉見は次の決戦へ備えている。(清水祐介)
発端となったこの記事は

  • ニンニク注射の問題も我那覇の件も、記者もデスクも揃いも揃って知らなかった。

  • ニンニク注射はマズいと思ったがジャーナリストの良心として、知ってしまった事実を隠蔽することはできない、かといって親会社として告発調に書くのもはばかられるので敢えていい話ふうにまとめた。

  • 落合支持派と反落合派の確執が表面化した社内テロ。

などの可能性のうち、どれなのか。たぶん、1だろう。記者もデスクも吉見もアホだったと。

伊原コーチが吉見を非難 セCS [ 共同通信 2009年10月22日 23:24 ]

 巨人の伊原ヘッドコーチが、アンチ・ドーピング規定に抵触する恐れもある中日の吉見や、中日球団を強く非難した。
 「(基本的には)ニンニク注射を打ったら駄目なんだから。ルールを犯している。中日球団も認識が甘い。これは大変な問題だ」と語気を強め、23日に先発が予想される吉見の出場辞退を促した。(東京ドーム)
中日・吉見、ドーピング禁止規定違反容疑で聴取 [ 読売新聞 2009年10月23日6時51分 ]

 日本プロ野球組織(NPB)は、ドーピング禁止規定に違反する、緊急医療目的外の静脈内注入(点滴)を中日の選手が受けていた疑いがあるとして22日、吉見一起投手や西脇紀人代表への事情聴取など調査を始めた。

 日本のプロ野球では世界反ドーピング機関(WADA)及び日本アンチ・ドーピング機構(JADA)の禁止薬物・手法の規定に準じて、 蘇生 ( そせい ) や緊急時の輸血、手術時及び脱水症状の改善などを目的とした緊急の医療行為を除き、静脈内注入を禁止している。同投手と面談したNPB医事委員会の増島篤・委員長は「正当な医療行為に当たるかどうかは、球団に当時のカルテの提出を求め、判断する。疲労回復なら違反だ」と話した。

 西脇代表は「風邪気味だった今春に1度、それ以外にも今季の終盤に疲労感を感じていた時など、登板後に何回かチームドクターがビタミン成分の入った点滴をした」と話し、「診断書の提出など、ドクターがルールにのっとってやっているので、問題ない」との見解を示した。

 NPB規定では、ドーピング違反と認定されれば、けん責や出場停止などの処分が行われる。これまでに、2007年のソフトバンクのガトームソン投手(当時)ら3選手が出場停止処分を受けている。吉見投手の場合、違反と認定されない限りは、試合出場への制約はない。
吉見へのやじを禁止 セCS・巨人の原監督 [ 共同通信 2009年10月23日 23:03 ]

 中日の先発はドーピング違反の疑いが持ち上がっている吉見だったが、巨人の原監督は吉見へのやじを禁止した。
 前日に中日球団や吉見を非難していた伊原ヘッドコーチは「どうやってやじろうかと思っていたんだけど。監督が同じ野球人がCSという舞台で戦っているから、正々堂々と戦おう、やじるのはやめよう、と言ったのでね」と内幕を明かした。(東京ドーム)
伊原ヘッドコーチ「中日は認識が甘い」[ スポニチ 2009年10月23日 ]

 【巨人6-4中日】試合後、巨人・伊原ヘッドコーチは“吉見問題”について「12球団、プロ野球全体の問題。中日は認識が甘いよな」と切り捨てた。さらに、第3戦で吉見が先発する可能性があることに「普通の球団であれば(登板回避を)やるでしょ。わが巨人軍は絶対に注射はさせない」とまくし立てた。

 ▼巨人清武球団代表 巨人の問題ではなく、12球団全体の問題。NPBも医事委員会で徹底的に調べてもらいたい。中日球団も疑いがあるのであれば、払しょくしてもらいたい。たまたまCSの期間と重なったが、巨人の問題ではない。中途半端に放置してはいけない。
渦中の吉見は23日の試合に先発した。この話題はスポーツ新聞に始まり、朝日や読売など一般紙も報じたが、不気味なことに、23日の試合を中継したテレビもラジオも、その夜のスポーツニュースも、一言たりともこの話題に触れなかった。理由はわからない。私が知らないところで触れられていたのかも知れないが。
中日・吉見はシロ「ドーピング疑惑]NPBが見解 [10月25日8時0分配信 スポーツ報知 ]

 日本プロ野球組織(NPB)は24日、中日・吉見一起投手(25)のアンチ・ドーピング規定違反疑惑について、医事委員会(増島篤委員長)として、規定違反には当たらないとする見解を発表した。疑惑を“シロ”と結論づけたことで、吉見への処分などは科せられないことが決まった。

 東京・内幸町のコミッショナー事務局で会見した増島委員長は、中日球団から提出されたカルテを精査した上で「医学的に正当な治療行為の範ちゅうに入るものと判断した」と説明。疲労回復目的で通称「ニンニク注射」と呼ばれる点滴を受けていたとされる点についても、カルテには医師による診断名が「確実に記載されていた」とした。世界反ドーピング機関(WADA)では点滴への厳しい制限を求めているが、増島委員長は「NPBの医事規定はWADAにのっとっている」とWADAの規定にも反していないとした。

 NPB の「アンチ・ドーピングガイド2009」では、医学的に正当な医療行為や緊急医療などを除き、禁止薬物でなくても、静脈内注入を禁止している。吉見に対する疑惑では、7月以降の登板前後に「ニンニク注射」が行われていたと指摘されたが、増島委員長は「日常的に、日課的に行われたものではない」と説明。また、医療行為と判断した根拠となる具体的な病名についても「守秘義務があるので申し上げられない」とした。これを受け、中日の西脇紀人球団代表は東京D内で「委員会の判断は妥当。球団として一層、ドーピング撲滅に取り組んでいく。従前にも増して努めていく」と話した。吉見はこの件について無言を通した。

中日スポーツの記者もデスクも吉見もアホだったが、中日の球団ドクターはさすがにアホではなく、それらしいカルテをちゃんと書いていた、と。「疲労回復目的ではなく、病気の治療だった」という見解が出た以上、中日スポーツは「別にケガをしたり、病気をしたりしているわけではない」「疲労の回復に効果があると聞いて」といった記述について、誤報でしたごめんなさい、病気の治療でした、という訂正記事を出すのが筋だろう。しかしそんなことをすれば別の意味で(より深刻な意味で)白々しさが際立つことを恐れて、出せないのだろう。だって白々しいもんな。病気なら登録抹消して治療しろよ、なに先発してんだよ、って話である。

NPBに期待できない以上、選手会は何をしているのか。「疲労回復のためにニンニク注射を愛用しているプロ野球選手は多い」と書いた清水祐介記者にその根拠を聞いて、聞いた結果を公表するとか。カルテの開示を要求するとか。全選手にアンケート調査するとか。規定の改正(ニンニク注射はすべてNPBに届け出を義務付け、NPBはそれをすべて公示するだとか)を提案するとか。いくらでもやることはあるだろう。選手会が球場施設の改善だの、日程の緩和だのを要求してはことあるごとにストライキをちらつかせるたびに、プロ野球ファンは選手会に反感を抱くわけだが、こういう時に声を上げ、実態を調査し、実態を白日の下に晒し、正義の味方として振る舞えば、プロ野球ファンは熱く選手会を支持するはずだ。プロ野球ファンが選手会を支持する度合いが上がるということはすなわち、プロ野球人気が上がるということで、それこそは個々のプロ野球選手にとって福音だろう(福音なんて言葉を使うのは生まれて初めてなので、言葉の使い方が間違ってるかも知れないが)。

中日ファンとしては、吉見にお咎めなしなのは本気でうれしいけど、吉見の最多勝が取り消しになったとしても、中日ドラゴンズの2009年の戦績がすべて取り消しになったとしても、本気で実態が追求された結果であるならばその方がいいと思う。吉見は「僕はこの件に関してプライバシーを放棄するので、カルテの公表を要求する」と声明を出してくれ。あるいは、自分でカルテを入手して公表してくれ。そうしないなら、吉見には何かやましいところがあるんだな、と、オレは勝手に判断する。判断と言って悪ければ、個人的感想を持つ。選手会が何もしないなら、多くの選手が実態解明を望んでないんだな、という感想を持つ。伊原春樹や清武英利がこのまま発言をやめるなら、巨人も実態解明を望んでないのだという感想を持つ。このエントリーは主に選手会に対する期待として書いているのだが、もちろん、伊原春樹や清武英利や原辰徳や落合博満にも期待している。吉見一起にも。
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by nobiox | 2009-10-25 22:27 | ├野球 | Comments(4) |
高田繁は何を目指すのか
2006年、北海道日本ハムファイターズはパ・リーグのペナントレースを制し(正確には「シーズンを一位で通過し」と言うらしい)、さらにプレーオフでソフトバンクホークスを下して完全優勝、さらに日本シリーズでは名古屋かどこかのセ・リーグのチームを4勝1敗と問題にもせず退けて日本一の栄冠に輝き、さらにアジアシリーズも全勝で制覇した。2003年のトレイ・ヒルマン監督就任から4年、2004年の北海道移転から3年、2005年の高田繁GM就任から2年のことであった。また、直後にヒルマン監督はメジャー球団の監督就任を目指して渡米、結局日ハムでの続投に落ち着いたが、一時はポスト・ヒルマン問題が話題になった。

ほどなく発売された雑誌『SPORTS Yah!』 No.152 は、「 楽しんで日本一」と銘打ったファイターズ特集号だ。「札幌ドームを満員にした経営戦略〔高田繁GMが明かす〕日ハムプロジェクトX」という記事がある。内容は、スタッフぐるみで『マネー・ボール』を読んでいること、日本の全プロ野球選手のデータベースを1億円かけて作ったこと、ドラフト戦略および一軍二軍の上げ下げは監督ではなく高田が仕切っていること、二軍スタッフとの密なメールのやりとり、など。ポスト・ヒルマンに関しては、監督なんてものは「こっちの方針に会う人を探して連れて来るだけ」だから、さほど重大な問題ではない、と語っている。『マネー・ボール』を読んでビリー・ビーンを目指し、まさに目指した目標を目指した通りに達成して得意の絶頂、という雰囲気だ。

2007年もリーグを制したが、今度こそヒルマン監督が辞任。

日本ハムのトレイ・ヒルマン監督(44)は9月8日、札幌ドームでの西武戦後に突如「特別記者会見」と題した去就表明の場を設定し、「今季限りで北海道日本ハムファイターズを退団する意思を固めました」と語った。大社オーナーへ意向を伝えたのは8月8日。球団サイドは翻意させようと再三説得したが、意志は固かった。ヒルマン監督が早期発表にこだわった理由の1つは、メジャー監督就任を目指した昨オフに、日本ハム残留との「両てんびん」の就職活動で起こしたドタバタ騒動の再発防止。球団サイドはシーズン終了後の表明を要望したが、同監督の強い希望に折れる形で、リーグ首位と好調ながら、シーズン中の異例の時期での発表になった。

残留要請を固辞した最大の理由は、長男トーマスJr.君(14)長女ブライアンナちゃん(9)の教育環境と、独り身の父ロイスさん(73)。現時点では米球界での再就職のメドは立っておらず、周囲には「働けるならマイナーでもどこでもいい」と話しているという。昨オフは夢だったメジャー監督就任へ、地元テキサスのレンジャーズなど3球団の面接を受けたが、今回は当てもなく、裸一貫で米球界復帰を目指すことになった。

球団側も約1カ月前に意向を聞いていたとはいえ、困惑は隠せない。それでも昨季、新庄氏がシーズン序盤で電撃引退表明するなど“免疫”があるためか、大社オーナーも「(時期は)異例かもしれないけれど、日本ハムじゃあり得ない話じゃない」と笑い飛ばした。今後は急ピッチで後任の監督の人選に着手。来季続投で大筋合意している高田GMを中心に行っていくことを確認。同GMが手腕を高く評価している梨田昌孝氏、牛島和彦氏(ともに野球評論家)ら複数候補をリストアップし、絞り込んでいくことになりそうだ。(2007年9月9日8時47分 nikkansports.com)

事実かどうかはわからないが、この時点では「来季続投で大筋合意している高田GM」と、記事にはある。しかしわずか二週間後にはこういうことになった。

ヒルマン監督に続き高田GMも今季限り

日本ハムを昨季、44年ぶりの日本一に導いた高田繁ゼネラルマネジャー(62)が、今季限りで退任する意向を固めていることが23日、分かった。2004年11月に結んだ3年契約が10月で切れるのに際し「(球団に)返事はしていないが、監督も代わるし、新体制に移るいいタイミング」と語った。

若手育成の強化方針にのっとり、独自のドラフト戦略でらつ腕を発揮。小笠原や新庄、岡島が抜けた今季も首位を走り、日本ハムを常勝チームに押し上げた功績は大きい。同GMは「この球団がしっかりしたビジョンを持っているから引き受けてきた」と他球団で職に就く考えはないという。球団では同GMを中心に新監督の人選を進めていることもあり、全力で慰留に努める構え。島田チーム統括本部長は「残ってもらえるよう最大限努力する」としている。 (2007年09月24日付 スポニチ)

「監督も代わるし、新体制に移るいいタイミング」って、どういうことなんだ。監督が代わる時こそGMの手腕が問われる時だろう。1年前「監督なんてものはこっちの方針に会う人を探して連れて来るだけ」と語り、二週間前にも「来季続投で大筋合意」と記事になった高田繁がなぜやめるのか。私には不思議だし、不思議がっていろいろ質問する新聞記者がぜんぜんいないらしいことも不思議だ。

ハムの高田繁GMがヤクルト監督候補に

ヤクルトの来季監督候補として、今季限りで日本ハム退団が決定的な高田繁GM(62)が急浮上したことが28日、明らかになった。球団は古田敦也監督(42)の後任はOB中心に人選を進めてきたが、高田氏の退団が確実となったことで候補に検討。GMとして日本ハムを常勝球団に変えた手腕を高く評価している。球団、本社で一本化され次第、シーズン終了を待って就任要請に動くことになる。 日本ハムで指揮を執った88年以来、20年ぶりの監督復帰となる可能性は十分にある。(2007年09月29日付 スポニチ)

『SPORTS Yah!』 No.152 が高田繁GMのインタビューを載せたほぼ同時期、NHK『クローズアップ現代』はヒルマン采配に焦点を当てた(『SPORTS Yah!』にも、ヒルマンについての記事もあったのかも知れないが)。番組によるとヒルマン監督は日本ハム監督就任当初、長打を基本とするアメリカ流のベースボールを試みるも大失敗、2006年シーズンから方針を180度転換したのであるらしい。

くねくね科学探検日記 / ヒルマン監督の洞察力

日本の「野球」は、4点リードしていようが5点リードしていようが、バントを使って1塁ランナーを2塁に進めるような、アメリカ人の感性からすると理解しがたい戦略をとる。しかし、それは日本人の気質に合っているのではないか。(中略)このことに気がついたヒルマン監督は、シーズン前からバントの練習を徹底的に行い、シーズンが始まるとバント策を多用して、去年までリーグ最低だった送りバントの数を、リーグ最多にまで引き上げた。そこまでやるかと言うくらい、バントをやりまくった。これはある意味で、日本の野球を越えたやり方だった。
最終更新時間 2006年10月23日 06:38

日ハムの犠打は、この表によると2004年は51、2005年は54でいずれもリーグ最少だが、2006年には131でリーグ最多と、たしかに180度の転換だ。その間チーム順位は2004年3位、2005年5位、2006年首位と躍進した。

送りバントも盗塁も、セイバー・メトリクス理論というかセイバー・マトリクス理論というかセイバー・マトリックス理論というか、とりあえずここではマネー・ボール理論と呼ぼうか、送りバントも盗塁もマネー・ボール理論によれば愚策とされている。ビリー・ビーンGMのもとで監督が送りバントを多用したりすればすぐクビだろう。よく知らないけど『マネー・ボール』を読む限りではそう思える。2005年に就任した高田GMはその点寛容だったということになるが、たぶんマネー・ボール理論の信奉者であろう彼は、ヒルマン采配をどう評価していたのだろうか。近年の日本では日ハムといい中日といい、バントと盗塁を多く駆使するチームが結果を出し、そういうのがお手本とされている気配すらある。高田繁がGM権限でチームの采配に口を出すことは可能だっただろうが、現に2年続けて結果を出したやり方を理論のためにわざわざ変えるのは、それこそ愚策になりかねない。それよりも。

それよりも、と、高田繁は考えたのかも知れない。今年最下位に沈んだヤクルトで、監督として、自らの信じる理論を試してみたい、と。

と、いうのは単に私の妄想です。上に引用した記事の内容が事実なら、ヤクルト監督の話はGM辞任後に来たのであり、監督の話が来たからGMをやめたわけではない。しかし、とにかく現時点での私の興味は、「2008年のヤクルトスワローズは送りバントや盗塁をするのかどうか」だ。 今年のメンツからさらにラミレスと石井一久が抜けたヤクルトが、送りバントも盗塁もなしに快進撃するところをイメージするのはむずかしいが、とりあえず高田繁がどういうつもりなのかは、なんとなく興味がある。



(▼クローズアップ現代がそういう骨子だったらしいこともあり、つい「バント戦術に転換したのはヒルマン」という前提で書いてしまった。もちろん、「バント戦術採用をヒルマンに命じたのは就任2年目の高田GM」という可能性もある。しかしそれだけすべてが高田繁の思いのままだったとすると、なんでGMを辞めたのかがわからない)
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by nobiox | 2007-11-20 16:47 | ├野球 | Comments(2) |
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