『野球術』
『野球術』。ジョージ・F・ウィル著/芝山幹郎訳/文春文庫2001年刊行/上\667/下\667。いやー、おもしろいですよコレ。びっしり文字が並んでるので全部読もうと思うとプレッシャーだが、順不同の拾い読みでも充分おもしろい。

▼「攻めのピッチング」とは打者を力でねじ伏せることではない。手を替え品を替えて打者を疑心暗鬼に追い込み、翻弄することだ。同様に、当てたい一心でなんでもかんでも振り回しボール球に手を出すのは「攻めのバッティング」と呼ばない。それこそが典型的な弱気のバッティングだ。「攻めのバッティング」とは、好きな球が来るまでじっと待つことを言う。攻めのピッチングができれば、バッターは守りに追い込まれる。by レイ・ミラー(上巻p.335、大意)。読んでるか聡文。

▼その日、怖ろしい強打者を打席に迎えた若きレフティ・ゴメスは、サインに何度も何度も何度も首を振った。あまりのことにキャッチャーがマウンドに歩み寄り問い質すと、ゴメスはこう答えた。なあ、もうちょっと待とうぜ。ヤツに電話がかかってくるかも知れないじゃないか(上巻p.212、大意)。
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by nobiox | 2006-06-20 23:44 | ├読書日記 | Comments(3) |
Commented by 念仏の鉄 at 2006-06-26 23:22 x
そういえば、以前、私んとこでnobioxさんとMLBの捕手術について論争めいた話し合いになった時に気づいたのですが、この本に「捕手術」編がない、というのはなかなか興味深いことかも知れません。日本人が同種の本を書く時には、真っ先に取り上げそうなものなのに。まあ、ウィルがこの本を書いた時期にたまたま名捕手がいなかったという程度の偶然によるのかも知れませんが。

あと、マウンド上の会話で私が気に入ってるのは、びびってストライクが入らなくなった若手投手に向かってベテラン捕手が「お前さんが次にどんなボールを投げようが何の関心もない奴が中国には10億人もいるんだぜ」と言ったという話。『さらばヤンキース』で読んだ気がするのですが、後でいくら探しても見つかりませんでした。
Commented by nobiox at 2006-06-27 06:18
おお、半年も更新してなかったブログを鉄さんが見てくださるとはまったく想像してませんでした。もしかして「RSS」という技術が関係あるんでしょうか。RSSとは何か、私はいまだに知らないんですが。

じつはMLBの捕手術について、『ベースボールダイジェスト』のかなりおもしろい記事を知りました。ウチのサイトに和訳をアップしたいんだけどパーミッションをくれないか、というようなメールを編集部宛に出したのですが、返事が来ません。しょうがないからワールドカップの余韻が褪めた頃にでも違法承知で勝手にアップして、そしたら鉄さんにはトラックバックしよう、というような計画があるのでお楽しみに。もうご存じかも知れませんが。
Commented by 念仏の鉄 at 2006-06-27 17:48 x
RSSという技術とは関係がなくて(私も使い方がよくわかりません)、たまたまアクセス解析でリンク元を眺めていたらリストの中にここがあったので久しぶりに覗きにきてみました。
このところの当地はワールドカップのやたら理屈っぽい話ばかりで、あまりnobioxさんに興味をもっていだたけるような状態ではありませんね(笑)。ベースボールダイジェストは読んでないので、和訳を楽しみにしてます。あと、最近ジャイアンツファンに復帰したことをカミングアウトしましたが、変わらぬご厚誼を賜れれば幸甚。
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