【問題】コインを2枚投げたら1枚は表でした(ローラ降臨篇)
◆カオスちゃんねる : 【問題】コインを2枚投げたら1枚は表でした。

「オセロのコマを2枚投げたら1枚は黒でした。もう1枚も黒の確率は?」

「んっと・・・1/3・・・?」

「は? バカなの? 死ぬの? 1/2だろJK」

「そんなひどい言い方しなくたっていいよー。なんで 1/2?」

「いいかローラ。投げる2枚をA、Bとするぜ」

  A B
ア ● ●
イ ● ○
ウ ○ ●
エ ○ ○

「ア、イ、ウ、エの起こる確率は等しい。な?
 Aが黒だったってことは、ウとエが否定されたってことだろ。
 だからアかイの2択なわけだ。ア、イの起こる確率は等しい。よって1/2。
 反論あるならむしろ聞きてーわ」

「じゃあ聞くよー」

「おう」

「オセロのコマを2枚投げたら、黒黒が出る確率と白黒が出る確率、どっち高い?」

「・・・白黒」

「でしょー。黒黒25%、白白25%、白黒パンダ50%でしょー。ゾロ目は希少でしょー」

「そうだよ。アタマいいじゃんお前」

「それってねー、『1枚が黒だったらもう1枚は白である確率が高い』って言ってるのと同じでしょー」

「・・・・・・・・・・・・・」

「50%と25%だから、倍高いでしょー」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「あれれー? 黙っちゃったねー」

「ややや、・・・・じゃ、じゃあさあ、ちょっとやってみようぜ。1枚投げてみ」

「オッケー。ちゃりーん。黒だよっ」

「よし、じゃあ、もう1枚投げて黒になる確率は?」

「それは1/2だよ」

「な? そうじゃん」

「それは問題文と違うよ」

「どう違うんだよ」

「じゃあ私が投げるから有吉君、目つぶってて」

「はい」

「ぢゃりーん。2枚投げたよー。1枚は黒だよー。もう1枚も黒の確率は?」

「・・・1/2」

「1/3でしょー」

「そ、そうなの?」

「だって黒黒の確率より、黒白の確率の方が倍高いんだよー」

「いや・・・だからさあ、そりゃさあ・・・イヤちょっと待って・・・」

「うふふっ」

「待って、ねえ、ローラはさあ、2枚とも確認してから、1枚は黒だって言ってんの? それとも片っぽだけ確認したの?」

「えー。どしてー? 2枚投げたから2枚見えてるよー。1枚は黒だよ。もう1枚は秘密だよー。ってゆっかもう1枚は白だけどね。目開けていいよー」

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「・・・いや、だってさあ、問題はこの『もう1枚』が黒になる確率だろ。そっちはもう関係ないの。いっっっっさい関係ないの。この1枚、だけが問題なの。黒か白なの。だったら1/2じゃん」

「ぷっぷー。そこが違うよー。『この1枚』っていうのが最初から最後まで決まってればそうだけどー、『この1枚』がどの1枚のことか、出目によって動くからー。『Aは黒でした、そのときBは?』っていうんなら、1/2 だよ。この問題そうじゃないよ。1枚は黒でした、そのときもう1枚は? だよ」

「おんなじじゃん」

「ぜんぜん違うよー。白黒パンダが出たうちの、『Aは黒です』は半分だけでしょー。『1枚は黒です』だと、白黒パンダ全部に当てはまっちゃうねー。そのときの『もう1枚』は、全部白だねー。個々のコマが黒になるか白になるかは独立事象だけど、どっちのコマが『この1枚』になるかが出目に依存するから、その意味では独立事象じゃないねー」

「ちょっと待って。おま、お前もう、全然ローラじゃねーじゃん」

「ローラだよー。オセロのコマ、2枚投げるよー。100回試行するよー」

1: AとBの2枚を同時に投げたら、Aは黒でした。 →  2: このときBも黒の確率は?

「『 AとBの2枚を同時に投げる』を100回やったら、1はだいたい何回くらい起こるー?」

「50回]

「でしょー。そのうち25回はBも黒だねー。1/2だねー。じゃあねー」

1: AとBの2枚を同時に投げたら、1枚は黒でした。 →  2: このときもう1枚も黒の確率は?

「こっちの1はー? 100回やったら何回くらい起こるー?」

「・・・・・・・・・」

「75回だねー。もう1枚も黒なのは、そのうち25回だねー。1/3でしょー?」

  A B
ア ● ●
イ ● ○
ウ ○ ●
エ ○ ○

「・・・・・・・・・」

「んっとねー、有吉君、コイン2枚同時に投げたことある?」

「・・・わっかんねーけど・・・サイコロならあるよ。うん。けっこう、あるね。あのねえ、茶碗の中に投げるか、緑色のフェルトの上で投げるかだね。コントで壷振りやったこともあるよ」

「ほんとにー? 2コ投げるときねー、2コを区別してる?」

「・・・して、ないね」

「でしょー。ふつう区別しないでしょー」

「うん。オレ、緋牡丹お竜の映画けっこう見てるけど、サイコロふたつを区別してるなんてのはいっぺんも記憶にないね」

「ゾロ目が希少なのも、2枚を区別しないからだよー。ア、イ、ウ、エはほんとはそれぞれおんなじだけ希少なんだけど、イとウはふつう区別しないし、できないから、『黒黒25%、白白25%、白黒50%』ってなるんだよ。だけどねー。『A,B2枚投げました。Aは黒でした。このときBも黒である確率は?』って言ったら、区別してる場合でしょー。それだと、Aは黒でした、の時点で、ウとエが消えるねー」

  A B
ア ● ●
イ ● ○
ウ ○ ●
エ ○ ○

「・・・うん、まあ、そうね」

「だけどそうじゃなくて、ふつうに『AとかBとか知らねーけど、とにかく1枚は黒』だとねー、エだけが消えるのー。イとウは区別できないよー。だから1/3 になるんだよー。『Bが黒である確率』と、『どっちか1枚が黒でしたときの、もう1枚が黒である確率』は同じじゃないねー。後者は『もう1枚』がどっちの1枚のことか、出目によって動くでしょー。よくわかんないけど、このへんがモンティ・ホール問題と似てるねー。モンティ・ホールと同じで、これも10枚で考えてみてー。有吉君、目つむって」

「はい」

「ローラ10枚投げるよー。じゃりじゃりじゃじゃじゃらーん。わわっ、すごいよ、9枚黒だよ」

「・・・」

「スゴい偶然だねー。10枚とも黒の確率は?」

「いやちょっと待って。どの9枚が黒なの?」

「んっとねー、1番から9番までが黒だよ。残る1枚も黒の確率は?」

「1/2」

「でしょー。正解だよー。だけどねー、ウソなの。ほんとはねー、いっぺんにじゃららーんって投げたから、どれがどれだなんてローラわかんないよ」

「うん」

「だけどとにかく、9枚が黒だよ」

「うん」

「10枚とも黒かも知れないよ。わかった?」

「うん」

「オッケー?」

「お、おう」

「10枚とも黒の確率は?」

「・・・」

「1/2 ?」

「うん・・・・いや・・・・どうなの?」

「うふふっ」

「てめー、ぜってー殺す」

「10枚投げて少なくとも9枚が黒だっていうことはねー、

ア ○●●●●●●●●●
イ ●○●●●●●●●●
ウ ●●○●●●●●●●
エ ●●●○●●●●●●
オ ●●●●○●●●●●
カ ●●●●●○●●●●
キ ●●●●●●○●●●
ク ●●●●●●●○●●
ケ ●●●●●●●●○●
コ ●●●●●●●●●○
サ ●●●●●●●●●●

このうちのどれかだよ。アからサまで、起こる確率はおんなじだよ。
だからサの確率は 1/11 だよー。
『1番から9番までが黒』だとねー、決まってないのは10番だけだねー。
するとコとサの2択だから、 1/2 だよー。うふふっ」

コ ●●●●●●●●●○
サ ●●●●●●●●●●

「・・・だけどさあ、じゃあさあ、おんなじように投げておんなじ結果が出たのに、ローラが10枚を区別してるかどうかだけで、確率がそんなに変わるって言うの? おんなじ結果が出て、おんなじ結果を見たのに? ねえ?」

「うーん。不思議だねー。てゆっかー、おんなじ結果じゃないよ。1枚ずつを区別してたら、アからサまでが全部違う結果でしょー」

「まま、まあねえ・・・そのさあ、区別してるとかしてないとかっていうのはさあ、ローラが? それともオレ?」

「『問題文が』でしょー? でねー、回答者は問題文の設定に合わせるのねー。これ常識ねー。
 1枚ずつを区別するっていうのはねー、例えばこういうことだよ。
 10枚投げました。

 1は黒でした。
 2も黒でした。
 4も黒でした。
 5も黒でした。
 6も黒でした。
 7も黒でした。
 8も黒でした。
 9も黒でした。
 10も黒でした。

 さてこのとき、3が黒である確率は?」

「あーっ。うん・・・いや・・・」

「そしたら2択でしょー」

ウ ●●○●●●●●●●
サ ●●●●●●●●●●

「そっか」

「これと『10枚中9枚が黒でした』じゃ、情報量がぜんぜん違うでしょー。
 1枚1枚を区別してるの場合、10枚同時に投げたら、2の十乗だから、1024通りの出目があるねー。ウが出る確率も1024分の1、サが出る確率も1024分の1。これが独立事象だよー。だけど区別しないの場合、10枚同時に投げたら、黒ゼロ枚から黒10枚まで、11通りしかないでしょー。その 11 通りは、同じ確率じゃないでしょー。『黒9枚』はすごく珍しいけどー、『黒10枚』はそれよりも、さらに10倍珍しいでしょー。黒10枚の確率が 1/2 のわけないでしょー」

「・・・」

「この問題はモンティ・ホールの問題に比べたら、そんなに不思議じゃないよ。だっていっしょに投げたら、ふつう区別してないのが当たり前でしょー。その場合『ゾロ目は希少なので、9枚が黒だったら残り1枚は白である確率が高い』っていうのは、わりと直感に合致するねー。ノーヒットノーランより1安打完封の方が達成しやすいのと同じでしょー。1枚1枚を区別するのとしないのでそんなに確率変わるのかー、ってところに驚いてるだけだよー、きっと。確率の問題ってねー、1枚1枚を区別するタイプの問題が多いよ。AとかBとかCとかって。だから、たまに区別しないタイプの問題に当たるとねー、びっくりするんじゃないかなー。
 モンティ・ホールの問題は、同じようにハズレのドアが開いたとしても、それが風で偶然開いたのか、司会者がわざとハズレを開いたのか、そうだとして、司会者はどういう法則で開くのかで、ぜんぜん確率変わるよー。ローラよくわかんないけど、不思議だねー」

◆続編:コインを2枚投げたら1枚は表でした(ローラふたたび)
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by nobiox | 2012-07-03 21:33 | ├自分用メモ | Comments(0) |
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