さらば落合博満。
落合博満について書かなくてはならない。

先日「中日新聞一人不買運動」という記事を書いたら、賛同のコメントをふたつもいただいた。アクセスログを見ると、このブログは一日あたり、15人くらいの人が読んでくださっている。それでコメントふたつ。単純計算で、もしも一日1万アクセスあったら、1333本のコメントをいただいた計算になる。大変な数だ。だから書かなくてはならない。すみません。僕はもう、不買運動やめました。理由は、なんとなく。

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これから書くことは、ソースが確認できない、信用できない話です。
 2004年の開幕前、ある人が桜通でばったり、知人の大豊さんに出会った。大豊泰昭。本名チェン・ダーフォン。氏は当時、中日ドラゴンズの職員だった。天才でひねくれ者で空気読まない、指導者歴ゼロのオレ竜監督の実態に、名古屋人が興味津々だった時期だ。当然、大豊さんに訊ねた。ねえ、ぶっちゃけ、今年は、どうなの? 大豊さんは即答した。今年は絶対行けるよ。去年までとは違うよ。間違いない。社内の人間、全員がその気になってるよ。

繰り返すが、この話は本当かどうかわからない。当時ネットで読んだ。読んだ記憶がある。それだけ。ウソかも知れないし、ウソじゃないにしても、記憶の中で大幅に改造されてるかも知れない。桜通じゃなくて錦通りかも知れない。ただ、僕の脳内では事実だ。いま検索すると、”このころ大豊さんが、道でばったり出くわした友人に「落合監督ってどうなのよほんとのところ」と聞かれ、「それがさあ、落合監督になってから選手以外の球団職員までみんなモチベーションが上がって、むちゃくちゃ雰囲気いいよ。行けるよ」と即答した”という記事が見つかるが、残念ながら、それを書いたのは僕だ。信用できない。

信用できない話ではあるが、「社内の人間」「選手以外の球団職員」というところがおもしろい。普通、プロ野球チームを推すなら、選手を根拠にするはずだ。森野はレギュラー取るよ、柳沢は使えるよ、リナレスだって健在だし、二遊間は日本一だよ。憲伸も野口も気合い入ってるよ、中里復活あるよ、健太は2桁行くよ、という具合に。大豊さんはそれを言わず、中日球団の職員一同の士気を根拠に、今年はいける、と言ったのだ。オーナーから受付嬢まで、社員食堂のおばちゃんからスーダラ係長まで、みんながその気になっていると。だから間違いなく行けるのだと。念には念を入れて繰り返すが、僕の脳内では。
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選手には泣いてもらいます。
ファンのみなさんには喜んでもらいます。


◎ 過去の監督たちを手本にしようとは思わない。独自のものを作り上げて行くつもりです。
◎ それぞれの選手が10%の底上げをしてくれれば、優勝は決して難しくないと思います。
◎ 昨年優勝できなかったのは、単純に言えば練習が足りなかったから。どの球団よりも多くすればいい。
◎ 最後は練習したものが勝つ。練習しないものがシーズン通して戦えるわけがない。
◎ 野球は簡単なもの。投げて、打って、守って、走っての4つしかないんだもん。
◎ トレード、解雇の凍結は一年限り。期間が終わったら何の前触れもなくバッサリやります。
◎ レギュラーを獲りたい、いい生活をしたいという気持があれば、練習なんてどうってことないだろう。
◎ どんなに素晴らしいと評判の選手でも、必ず自分の目で確かめて、その上で判断します。
◎ 投手にも野手にも、想像以上に面白い素材がいっぱいいる。このメンバーで戦えるという確信が深まった。
◎ チャンスは平等に与える。選手を絶対に色眼鏡で見ない。
◎ オレの中では、よその球団がどうこうというのは、まるっきり関係ないね。
◎ 最初はみんなミスをする。それをみんなでカバーすればいいんだ。
◎ オレはこれまでの野球を変えたいんだ。勝つための野球だ。
◎ 今は日本一になることしか頭にありません。私さえ間違わなければチームは日本一になれます。
◎ やっぱり野球は生で見るものと思う。一人でも多く我々の勇姿を見に来てください。

中日ドラゴンズ監督 落合博満  Live! Dragons! 2004
50年ぶりの日本一を本気で狙ってるんだ。
夢なんかで終わらせるわけにはいかない。


◎ 野球は結局、頭で差がつくんだ。頭で勝つ、頭で発想するってことを植え付ける。
◎ ノウハウはオレの頭の中にある。絶対に活字になんてしないよ。門外不出だ。それを選手たちに伝える。
◎ 中日のリーグ優勝、日本一を全身全霊で狙わないといけない。監督とはそういう立場です。
◎ 選手が調整に失敗したら、試合でのポジションはないよ。それが競争だ。
◎ 絶対に四番は育てられる。オレがそうだ。最初から日の当たるところにいたわけじゃない。
◎ プロ野球は絶対に滅びない。我々はファンに支えられているんだよ。
◎ 最初から輝いている選手より、埋もれている才能を見つけて育てたい。
◎ 最後はやった者が勝つんです。1本でも多く走った者、振った者が勝つんです。
◎ チームのために野球をするな。チームの犠牲になるな。自分の力を発揮することだけを考えてほしい。
◎ 指導には相性がある。合わないと思ったらコーチの話を聞かなくても結構。ロボットを作るつもりはない。
◎ やめた時、プロ野球界に入ってよかったと選手全員に思ってもらいたい。
◎ 野球の主導権は投手が握っている。そこから発想するのが一番確実。中日というチームなら、それができる。
◎ 自分で練習して戦力になってくれればいい。やることがわかっているなら放っておけばいいんだ。
◎ 昨季3点台だった防御率を2点台にすれば優勝できる。とにかく勝つことしか考えてないよ。
◎ ファンの声援というのは本当に励みになるんです。それを私たちにいただきたい。必ずいい結果を残します。

中日ドラゴンズ監督 落合博満  Live! Dragons! 2004

誰がその気にさせたのか。落合博満だ。どんな魔法を使ったのかわからないが、就任してわずか数ヶ月で、公式戦を一試合もやってない時点で、ヤツがみんなをその気にさせたのだ。凄い話だ。この話は事実かどうかわからないが、僕は信じている。2004年の開幕前に作成された、社内の高揚感がひしひしと伝わって来る、感動的な2枚のポスターを見れば、信じざるを得ない。そしてこの話を根拠に、熱烈に落合博満を称えたいと思う。あんたは凄いよ。まじで。ありがとう。この8年間の恩は忘れない。

だからこそ。

もし、2011年、中日球団社長が中日の敗戦にガッツポーズするようなことになってたんだとしたら、それはやはり、落合博満が招いた事態だと、考えざるを得ない。残念だが、そう考えないと、卑怯だ。筋が通らない。ああ、本当に残念だ。

落合博満とは何だったのか。
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by nobiox | 2011-12-14 17:16 | ├野球 |
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