家庭でのエネルギー消費はエネルギー全体からみれば3%ほど。
以下は、エネルギー環境問題研究所代表石井彰氏が朝日ニュースターの「ニュースの深層」で語ったのを、ちきりんさんが無断で要約したものを、nobioがさらに勝手に縮めたもの。

「自然エネルギーか原発か」という議論の不毛

日本のエネルギー消費の75%は、化石燃料が直接的に使われている部分。電力の占める割合は25%に過ぎない。原発はさらにその3割、つまり全体の1割弱に過ぎず、原発再稼働か、自然エネルギーか、いや化石燃料か、という議論に大きな意味はない。原発が止まるなら化石燃料で補えばよろしい。CO2を気にするなら、電力以外の部分についての対策の方が余程重要。

全エネルギー消費の3分の2はモノの製造と輸送に使われている。
 つまり、家庭の電力消費を仮にゼロにしたところで、一戸建てやマンションに住み、風呂やトイレがあって、冷蔵庫もあってパソコンもあって服を着ていて、歯磨きをして、朝になったら車や電車で通勤し、オフィスはビルの中にあり、火事になれば消防車がくる、という生活してる時点で、既に全エネルギーの3分の2を使っている。
 家庭でのエネルギー消費は、全エネルギー消費の1割程度。さらに電気はその中の27%程度である。つまり、エネルギー全体からみれば3%ほどであり、その中での節電なんていうのは、消費エネルギー全体の節約という視点からみればインパクトが極めて小さい。

日本のエネルギー消費の45%が電力を作るために投入されている。(これが“電力化率”が約半分という話) しかし、できあがりでみると25%。つまり半分近くを無駄に捨てている。ちまちました話より、ここの変換効率を改善するような発電技術におけるイノベーションや発送電システムの改善の方が、エネルギーの有効利用のためにもCO2削減のためにも有効。
 また、発電所(発電システム)の改善に加え、ビルや病院、工場など消費場所で発電する“分散型のコ・ジェネレーションシステム”も有効(排熱を現場で利用できるから)。
 こういった発送電システム全体の見直しこそが、エネルギー消費量全体の削減に大きく寄与するのであり、これこそが今、我々が議論し、集中的に投資すべき分野である。

エネルギーの9割は化石燃料。これはあと200年は無くならない。エネルギー政策というのは、「原子力か、自然エネルギーか」という方針のことではなく、この圧倒的な主役である化石エネルギーをどう有効活用するかという話である。また、当面の電力不足をどう乗り切るか、という話は、「エネルギー政策」などとは呼ばない。

今ある化石燃料の利用効率をどう上げていき、CO2を抑えながら、資源の枯渇を遅らせ、安定的に、かつ、環境に負荷を掛けずにエネルギーを利用していくには何をすべきか。そのために、どのような発電、送電のシステムを採用・構築するか、という話こそが重要。


勉強になりました。
 餓死しそうなときに「食料なんて現代人が消費してるエネルギーの中ではほんのちょびっとなんだよ」と言われても腹の足しにならないように、電力不足で困ってるときに「電気なんてエネルギー消費のごく一部だよ」とか言われてもしょうがないよな、という気はするし、
 「エネルギー政策」と呼ぼうが呼ぶまいが電力政策は必要で、その文脈で原発再稼働か自然エネルギーか化石燃料か、とかいう話してるんだろ、とも思うが、石井さんはそういう話をしてるんではないんだろう。それはわかる。勉強になる。ただ、個人的にどうも納得いかないんだけど、電気って、ほんとにそんなに「ごく一部」なの?

「家庭で消費するエネルギーのうち、電気は27%」だって。ってことは何? ガス(炊事、風呂、ライター)、灯油(ストーブ、ジッポー)、ガソリン(自家用車、バイク)、ろうそく(仏壇、アロマテラピー、呪術、クリスマスケーキ)、煙草、花火、バーベキュー、火鉢のぶんが7割を占めるってこと?
 家屋の建設で消費されるエネルギーとか、電子レンジの製造過程で消費されるエネルギーとかを「家庭で消費するエネルギー」に含めての話だろうか? いや、「全エネルギー消費の3分の2はモノの製造と輸送に使われており、家庭でのエネルギー消費は1割程度」という文脈からしてそれはないよな。まじかー? いや、間違いだと判断するだけの根拠も何もないけれど、感覚的にはちょっと信じがたい。いや、カロリー比だとそんなもんなんだろうか。
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by nobiox | 2011-07-25 16:18 | ├自分用メモ | Comments(0) |
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