「アヒルと鴨のコインロッカー」
原作:伊坂幸太郎 / 脚本,監督:中村義洋 / 出演:瑛太, 関めぐみ, 松田龍平, 大塚寧々 / 2007年
★★…………おもしろいところもありました

はじめの1時間、本屋を襲って広辞苑を奪うとか、逆に自室の本が消失するとか、誰それがHIVに感染しているとか、2年前にペット連続殺傷事件があったとか、地味で意味ありげなエピソードが淡々と消化される。どれもが何かの伏線なのだろうとは思うものの、何の伏線かはわからないので思わせぶりなばかりで、面白くない。たぶん、伊坂幸太郎の原作を読んでる人にとっては面白いのだろう。実際、二度めに観たときは案外楽しめた。一度めはダメだったなあ。エピソードはショボいわ役者はショボいわ映像はショボいわで、ひたすら退屈。つまりこれは、原作を読んでる人のために作られた映画なのである。たぶん。

多くの固定ファンを持つ原作を映画化するときに、そのファン層を観客として想定し、そのファン層のイメージを裏切らないことを第一に気にするという、その気持ちはよくわかる。たぶん「無能の人」を撮ったときの竹中直人もそうだっただろうように。だからそれに文句を言うつもりはないけれど、とにかく私は原作を読んでないので、全110 分のうち、はじめの60分はひたすら退屈だった。

ただ、Amazonのレビューで、原作読んでないけど素晴らしい、と言ってる人も複数いるので、私の頭、あるいはセンスが悪いせいだったのかもしれない。それとも相性か。映画を観て
「前半素晴らしいと思ったけど後半はそうでもない」と感じた場合と、
「前半退屈だったけど後半は面白かった」と感じた場合、どっちに好印象を持つか、という。
私は完全に前半重視タイプのようだ。後半になるほどと思わせてもらっても、すでに腹を立てているので、素直に楽しめない。
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by nobiox | 2009-08-12 15:05 | ├映画 |
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