「クローバーフィールド」
監督:マット・リーヴス / 製作:J・J・エイブラムス, ブライアン・バーク /
出演:マイケル・スタール=デヴィッド, オデット・ユーストマン, T・J・ミラー / 2008年
★★★★★★★★★★…めッッッッッッちゃくちゃおもしろかった

興奮しました。最高。「クローバーフィールド」がどういう映画か知らず、宣伝映像を見たことある程度で、それ以上は何も知らないけどなんとなく興味がある、という人は、以下の文章を読まず、AmazonのユーザレビューもWikipediaも読まず、何も知らずに観た方がいいですよ。読むと絶対に後悔しますよ。


























はじめの18分ちょっとは、どうでもいいパーティシーン。一般的には不評のようだが、私はかなり楽しめました。撮ってるのがどうしようもないアホな男で、かつマリーナに惚れている、という設定が可笑しい。レザボアドッグスの冒頭の、マドンナやらチンポやらチップやらを巡ってえんえんと続くバカ議論シーンと遜色ないと思う。岸田劉生がいくらがんばってもレンブラントみたいな奥行き感は出せないように、なぜか日本人には出せない雰囲気。

18分過ぎからようやくニューヨークの街に異変が始まり、原因不明の怒濤の破壊とパニックになだれ込む。こちらになんの予備知識もなかったのが幸いして、なんだか凄いことになってるんだが原因も意図もいっさい不明、という「GANTZ」みたいな展開が凄い。5分間くらい。

事態が謎の巨大怪獣の襲来、とはっきりわかるのは、乱入した電気店のテレビのニュース映像によってで、31分過ぎあたり。そこから先が本格的に怪獣パニック編ということになるが、こちらの気分は怪獣登場以降は急速に醒めた。理由はよくわからないが、なーんだ怪獣映画だったのか、という感じ。子供の頃父親に連れていってもらって観た「宇宙大怪獣ギララ」とかを思い出してそれなりに楽しめたけど、怪獣映画にしては怪獣との戦いが、いまいち盛り上がらないんだよなあ。それにいくらなんでも「オーマイガッ」連発過ぎだろ。

怪獣の凶暴さなり、怪獣の悲しみなり、怪獣の襲撃の必然性なり、なんでもいいから何か掘り下げた方が盛り上がると思うんだが。「エイリアン」に感じるひしひしとした恐怖を100とすると、こっちは40くらい。まあ「ジュラシックパーク」よりはマシだったと思うが。「一般人がハンディカメラで撮った映像が後に発見された」という設定も、ホラー映画には合うんだろうけど、またパニック映画にも合うと思うけど、巨大怪獣を撮るには無理があるんじゃなかろうか。

もっとも、監督は「そんなこと言われたって予算がなかったんだからしょうがない」と言うだろう。ハンディカメラは「低予算で怪獣映画を撮るにはどうすればよいか」を考えた結果、苦肉の策の撮影手法ということらしい。

というわけなので、興奮最高潮だった時間はわずか5分間ということになるが、5分間でもいいじゃないか。その5分間、映画を観てこれほど興奮した経験は他にない。素晴らしい。

・マット・リーヴス監督 インタビュー
・製作J.J.エイブラムス インタビュー
・マイケル・スタール=デヴィッド 、リジー・キャプラン インタビュー
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by nobiox | 2009-08-02 19:21 | ├映画 |
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